配分額 *注記 |
15,420千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
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研究概要 |
本研究では,提案する直交位相干渉フルフィールドOCT(QF FF OCT)を脳組織に用いてその活動部位を測定し,脳神経分野にこのQF FF OCTが有効であることを示すのが目的であった。しかし,脳組織の鉛直断層画像内での活動部位に明確に対応したOCT断層画像が得られずに最終目標達成には至らなかった。しかしながらin vivoとin situで脳組織内部の光散乱特性が異なる可能性を示すデータが得られた。これは,脳組織の活動・活性状態に関する情報を三次元空間分解能で得られる可能性を示唆していると考えられる。 QF FF OCTの光源としては深部まで届く波長1.3μmの光を用いており,頭蓋骨除去の代わりに,"厚さ130μm程度に削った"窓"を用いて光を照射し",ラット脳組織の断層画像をin vivoとin situとで測定・比較した.In situでの測定は,安楽死直後の測定であり,測定領域は,縦横4mmx4mmx深さ2.8mmである。測定した三次元断層画像データをリスライスして得られるin vivoとin situの深さ方向強度プロファイルを比較すると,in vivoに対してin situでは,深さ1.6mm(=2.3mm/組織の屈折率1.4)付近に明らかなピークが認められた。 この強度プロファイルの違いを見極め,光学測定により,脳皮質から時間・空間に依存する新しい情報を引き出す研究は、今後の重要な課題と考えられる。
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