研究課題/領域番号 |
17300166
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
丑田 公規 独立行政法人 理化学研究所, 環境ソフトマテリアル研究ユニット, ユニットリーダー (60183018)
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研究分担者 |
佐藤 正人 東海大学, 医学部・外科学系整形外科学, 准教授 (10056335)
益田 晶子 独立行政法人理化学研究所, バイオ解析チーム, 協力研究員 (10322679)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,450千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 750千円)
2007年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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キーワード | 蛍光相関分光法 / 変形性関節症 / 異常拡散 / ムチン / 細胞外マトリックス / レーザー / 共焦点顕微鏡 / ヒアルロン酸 / 関節軟骨 / 蛍光相関分光 / 拡散係数 / 蛍光プローブ / コラーゲン / 軟骨細胞 / コンドライト / 時空間依存性 / 蛍光ラベル |
研究概要 |
本研究の当初の目的は従来の蛍光相関分光(FCS)測定装置を改良し、実際の関節軟骨の状態を測定するための基礎技術を確立することにあった。関節軟骨系は不均一な網目状の構造を持っているので通常の均一な拡散係数(正常拡散)では記述できず、拡散係数が距離や時間に依存する異常拡散モードになる。まずこれを正確に測定する手法(SVC-FCS法)を開発して、理論的な解析を含めて基本測定を開発した。異常拡散は細胞外マトリックスだけでなく細胞内のプロセスとしても注目をあびている。また関節軟骨系を測定するために、軟骨を厚さ20ミクロンにスライスして色素溶液に浸潤させ、拡散係数を測定し、プロテアーゼで処理した系で拡散係数が大きくなることを確認するなど当初予定していた基本的な原理は確認できた。当初実験系としては関節軟骨の内部の関節液の成分であるヒアルロン酸を用いていたが、関節液成分にもう一つ存在するムチン型糖タンパク質についての適当な実験系を捜していたところ、クラゲ体内から新しいムチンを発見した。このムチンについて精製方法の確立、構造解析等を進めていくうちに、医用材料として利用可能な純度が高く均一性の高い例外的なムチンであることが判明した。このムチンを用いてヒアルロン酸だけでなくムチンを加えた新しい関節補充液を構成し、その物性を蛍光相関分光で測定した。またウサギを用いた動物実験によってこの関節補充液で軟骨の修復が飛躍的に進むことを見いだした。今後はFCSをこの関節液の同定にもちいていく予定である。
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