研究課題/領域番号 |
17300177
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
増山 理 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70273670)
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研究分担者 |
辻野 健 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90283887)
中尾 伸二 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80309450)
弓場 雅夫 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60351821)
真野 敏昭 大阪大学, 医学部附属病院, 講師 (90379165)
坂田 泰史 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90379206)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
2006年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2005年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 循環器・高血圧 / 糖尿病 / Remodeling / Ultrasound / Diabetes Mellitus |
研究概要 |
まず糖尿病・高血圧症例を含む各種心疾患120例において、軽度の心筋線維化が存在すると考えられる心筋においては、心筋RF信号をカオス理論で解析して求めた相関次元は増大した。次に、これらのうちの20例において半年間の降圧薬長期投与前後で心筋RF信号の取り込みを行い、心筋RF信号をカオス理論で解析して求めたアトラクタより相関次元を求めた。投与前には相関次元は症例により様々であったが、これらの薬剤の長期投与後に平均値は不変であったがばらつきが小さくなる傾向が見られた。このことは、心筋線維化が高度な症例においては治療前に相関次元は低下しており、これらの薬剤の投与により心筋線維化の改善がみられ、増大すると考えられた。一方、心筋肥大が高度な症例においては治療前に相関次元は増大しており、治療による肥大の退縮に伴い相関次元は増大すると考えられた。実際、相関次元の増大の程度は心筋肥大の改善の程度と相関した。 心筋線維化の程度を超音波組織性状指標で評価できるかを明らかにするために、ラットにアドリアマイシンを投与したモデルをまず作成した。まず、このモデルにおいて心筋線維化の変化が著明であることを観察し、このモデルおよび正常心筋からの心筋RF信号の取り込みを行ったところ、相関次元は心筋の線維化の程度との問に逆比例を認め、この所見は臨床において拡張型心筋症でみられる所見と一致することを確認した。次に、比較的経度の心筋線維化を有する高血圧性心不全ラットにおいて心筋からの超音波RF信号の変化を検討した。その結果として、相関次元は正常心筋に比べむしろ増加する傾向がみられ、心筋線維化と超音波組織性状指標の関係は単純ではなく、二方向性の変化をすることが推測された。また、心筋肥大に比例して相関次元は正常心筋に比べむしろ増加する傾向がみられた。これらの所見は臨床においてみられる所見と一致することを確認した。
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