研究分担者 |
倉片 憲治 独立行政法人産業技術総合研究所, 人間福祉医工学研究部門, グループリーダー (90356931)
森本 政之 神戸大学, 工学部, 教授 (10110800)
佐藤 逸人 神戸大学, 工学部, 助教 (30346233)
小林 章 国立身体障害者リハビリテーションセンター学院, 視覚障害学科, 主任教官
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配分額 *注記 |
12,710千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 810千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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研究概要 |
本研究により,以下の3点について成果が得られた。 1.聴覚の加齢効果が音声聴取に及ぼす影響 音声聴取に関する加齢による影響をより詳細に調べ,聴力低下で説明できる要因と認知的な要因について解明した.特に単語了解度と聴き取りにくさはSN比と聴力レベルの関数で予測できることを明らかにした。また,音声情報提示時の記憶に対する負荷を求め,若齢者と高齢者は同じ3つまでのキーワードを記憶できることを明らかにした。さらに遅すぎる話速は高齢者にとっても助けにならないことを示し,適切な話速の範囲を明らかにした。 また,騒音の影響を考慮した音量の設定について最適音量と最大音量を明らかにした。 2.音声聴取環境の予測と評価 室内音響の物理的要因について予測方法を提案し,日本建築学会音声伝送WG作成のデータベースを用いて,その予測精度を明らかにした。実用的には音源から受音点までの距離と残響時間により予測が可能であることが明らかとなった。また,公共空間の代表例として鉄道駅と空港の音環境評価を試みた. 3.視覚障害者移動支援用音響信号の現状評価 現状用いられている移動支援用音案内信号について,どの程度の方向指示性能があるのか,及びその評価方法について視覚障がい者と健常者を被験者として用い明らかにした。その結果,音案内信号により方向定位精度が異なること,方向が同定されるまでに要する時間が異なること,残響と騒音では音信号の設計を変化させなければならないこと,特に時間パターンが重要であることを明らかにした。
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