研究概要 |
Gボール運動が児童の座位姿勢に与える影響について基礎的な知見を得ることを目的として,Gボールを用いた座位バウンド運動を行わせ,運動の前後ならびに運動中における姿勢変化について動作分析と内省調査を行った。 その結果は以下の通りである。 1.被験者全員におけるバウンドのテンポの平均は,109±6.2回/分であった。男女別では,男子は108±6.4回/分で,女子は111±6.3回/分で,男女間における有意差は認められなかった。 2.バウンド運動前後における座位姿勢のBEDの平均値は,バウンド運動前で18.3±3.71cmで,バウンド運動後には17.1±4.04cmへと有意に減少した(P<0.01)。また,男子,女子ともにBEDは有意に減少したが,男女を比べた場合,女子(P<0.05)よりも男子(P<0.01)の方がより顕著な減少が認められた。また,円背群においてバウンド運動前後のBEDの平均値は21.8±2.53cmから20.3±3.84cm,中間群において17.3±0.96cmから16.3±1.57cmと,ともに有意に減少した(両群P<0.01)。 3.15回のバウンド毎に最上位局面と最下位局面におけるBEDの平均値は,いずれもバウンドを重ねながら有意に減少していく傾向が認められた(P<0.05)。 4.運動後の内省調査では全体の94.1%の者が肯定的な回答を示した。
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