研究課題/領域番号 |
17300211
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
大野 秀樹 杏林大学, 医学部, 教授 (00133819)
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研究分担者 |
木崎 節子 杏林大学, 医学部, 助教授 (00322446)
中野 法彦 杏林大学, 医学部, 講師 (40322721)
櫻井 拓也 (桜井 拓也) 杏林大学, 医学部, 助手 (20353477)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2006年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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キーワード | 運動 / 酸化ストレス / 内臓脂肪 / 皮下脂肪 / 細胞外スーパーオキシドジスムターゼ / アディポカイン / メタボリック症候群 / ポリフェノール / 白色脂肪組織 / 褐色脂肪組織 / EC-SOD / 脱共役タンパク質2 / β-アレスチン / 脱共役たんぱく質2 |
研究概要 |
平成17〜18年度の主な研究成果は次のとおりである。 1.運動実験: (1)3種のβ-アドレナリン受容体(β-AR)サブタイプをもつラット白色脂肪細胞を用いて、急性運動(VO_2max 50%以下、1時間)によるβ-ARのtrafficking(細胞膜と細胞質内の移動)調節機構とGタンパク質の変化について検討した。その結果、運動直後から3時間後までは細胞膜上のβ_2-ARが増加し、これはGタンパク質共役型受容体キナーゼとβ-アレスチンタンパクの減少によると考えられた。さらに、β_2-ARの増加は、細胞内cAMPの上昇と連動していた。一方、抑制性Gタンパク質レベルも同時に減少し、26Sプロテアソーム阻害剤(ラクタシスチン)添加実験などから、ユビキチン・プロテアソーム系によっても調節されていると推測された。 (2)4週齢のラットに、速度30m/分、傾斜5度、90分/回、5回/週、計9週間のトレッドミル走行トレーニングを行った。その結果、内臓脂肪のチオバルビヅール酸反応物質(TBARS)が有意に減少した。一方、皮下脂肪には変化がみられなかった。EC-SOD mRNAはUCP-2 mRNAとともに、内臓・皮下脂肪ともに変動がなかったが、酵素量は内臓脂肪で増加傾向が観察された。MCP-1は、タンパク量が内臓・皮下脂肪ともに有意な低下を示し、mRNAは内臓脂肪で著減した。これらの結果は、運動トレーニングは、特に内蔵脂肪の酸化ストレスを軽減させ、生活習慣病の改善をもたらすことを示唆した。 2.抗酸化物質投与実験: 6週齢のマウスに高脂肪食を5週間投与したところ、ライチ由来新規低分子化ポリフェノールOligonol摂取群では、非摂取群にみられた内臓脂肪のTBARSの上昇が有意に軽減した。EC-SOD mRNAは、内臓脂肪と褐色脂肪ともにOligonol摂取群で高脂肪食にもかかわらず明らかな上昇がみられた。これらの結果は、Oligonolの抗酸化サプリメントとしての有用性を示している。
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