研究課題
基盤研究(B)
介護予防のための筋力向上を目的とした筋力トレーニングを中高年者が行う際の危険性が従来から指摘されていることに加えて、生活習慣病危険因子に対する影響は十分に明らかにされていない。我々の先行研究成果から、レジスタンストレーニングが動脈硬化度を増加させることが明らかとなった。そこで、動脈硬化度を増加させないレジスタンストレーニングの実施方法を検討するために介入研究を行った。39名の健康な男性被験者を高強度筋力トレーニング群、中強度筋力トレーニング群、有酸素運動と筋力トレーニングを行なうコンバインドトレーニング群の3群に無作為に分けた。高強度群と中強度群は80%もしくは50%1RM強度の6種目の筋トレを各セット疲労困憊に至るまで疲労困憊に至るまで、3セット、週3回、4ケ月実施し、コンバインド群は高強度筋力トレーニングと60%HRmax強度の有酸素トレーニングの組み合わせを週3回、4ケ月行なった。トレーニング期間終了後、4ケ月の脱トレ期間を置いた。全ての被験者の頸動脈の硬化度と前腕の内皮機能を介入前、4ケ月目、8ケ月目に測定した。高強度と中強度群では4ケ月目で有意に頸動脈硬化度が増加した。前腕の内皮機能は両群とも変化しなかった。一方、コンバインド群では、頸動脈硬化度が4ケ月で低下する傾向が見ら、前腕内皮機能は有意に増加した。3群とも脱トレ後の8ケ月目には介入前の値に戻った。全ての群で全身の筋力は有意に増加した。以上の結果から、筋トレと有酸素制トレーニングを同時に行なうコンバインドトレーニングは、筋トレだけを行なうことにより誘発される頸動脈硬化度の増加を予防することに加えて、内皮機能の改善を促し、筋力と持久力の両方を高めることができるため、介護と生活習慣病の予防を両立することができるトレーニング方法の一つであることが示唆された。以上の成果をもとに、成果をDVDにまとめた。
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