配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2005年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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研究概要 |
1.多成分人工汚染布と綿白布をそれぞれ5枚ずつ交互に重ねた積層布に洗剤液を含ませ、垂直方向から円柱錘を落下して汚れの脱落の程度を汚染布の表面反射率から算出し,落下衝撃により発生する水流と布の動きとの関連を調べて以下の結果を得た. 1) 洗剤液含有量が高いと(高含水率)上層部・中間層汚染布の洗浄性が高まる.一方含水率290%以上では却って洗浄効率は低下し、逆効果となる. 2) 落下距離を大きくすると,高含水率では上層部・中間層の洗浄性が高まる.落下距離=運動エネルギーと洗浄効率の関係には含水率が影響を与える. 3) 圧縮子(円柱錘)の底面の曲率を変えても上層部においては,直接衝撃力が加わる中央部A,中央周辺部B-Iでは洗浄効率は同じであるが,一方中・下層部においては曲率の影響が現れ,曲率"中"(φ36mm)で洗浄効率が高くなる. 4) 高速度ビデオカメラにより布の屈曲を観察すると,曲率"小"(φ24mm)では屈曲があまり見られないのに対し,"中"(φ36mm),"大"(φ46mm)で大きく,特に中では下層部まで動くことが,洗浄性を高める原因の一つと考えられる. 5) 発生した水しぶき量と中央周辺部B-Iに相当する部分での洗浄効率には相関性が成立する. 6) デジタルマイクロスコープにより観察した落下実験前後の布の表面状態に差はみられない. 2.交番流洗浄装置により人工汚染布を洗浄した結果,洗浄性を高めるには適当なチャネル長さが存在し,洗液の50%程度なら空気に置換しても洗浄性を維持できることが明らかになった. 3.リマ(ペルー)において,たたき洗いの実際を見学調査し,たたき棒を使用すると汚れが良く落ち,特に汚れのひどいデニムなどの厚地に有効である,という聞き取り結果を得た.
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