配分額 *注記 |
14,930千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 930千円)
2007年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
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研究概要 |
周氷河環境では,地球温暖化により,永久凍土の融解や季節凍土の縮小が起こり,その結果,地盤の不安定化や地表環境の変動が予測される.本研究では,国際永久凍土学会の周氷河研究グループが推進する「周氷河地形変動の地球規模の観測網の設立」計画に基づいて,モデル実験地の設立,観測手法の統一化,観測網の拡大を行った.研究成果は以下の4点に集約される. 1. 北極圏スバルバール諸島にモデル観測地を設置し,岩壁での凍結破砕,崖錐斜面での永久凍土の変形,土質斜面での凍上・ソリフラクション,低湿地での凍上と熱収縮クラックについて標準的な観測手法を確立し,観測データを取得した.また,電磁波,電気比抵抗,地震波等の地球物理探査により,地盤の内部構造,活動層厚,含氷・含水率を三次元的に把握した.以上のデータをとりまとめて,周氷河プロセスの発生時期・規模・要因の時・空間的変化について分析した. 2. 地形変動観測網を世界各地の異なる周氷河環境に拡大した.高緯度(アラスカ,南極),中緯度高山(スイスアルプス・日本アルプス,チベット,モンゴル)の観測地から,各周氷河プロセスと凍土環境に関する観測データを取得し,地球全体に適用可能な周氷河プロセスのモデル化を推進した. 3.現地での直接観測が困難な過去の周氷河現象や変化の遅い風化作用について,室内で凍結融解過程を再現し,形成時の環境条件と形成要因を分析した. 4. 以上の結果に基づいて, (1) 永久凍土が存在する場合, (2) 季節凍土のみの場合, (3) 永久凍土が衰退し季節凍土に移行する場合,の三条件下における周氷河作用の速度と様式の比較と今後の周氷河環境変動の予測を行った.
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