研究分担者 |
島津 弘 立正大学, 地球環境科学部, 教授 (90251909)
小松 陽介 立正大学, 地球環境科学部, 講師 (90386516)
瀬戸 真之 立正大学, 地球環境科学部, 助手 (10386518)
小玉 浩 立正大学, 地球環境科学部, 非常勤講師 (90298084)
山本 博 (独)農業・食品総合研究機溝畜産草地研究所, 資源循環・溶脱低減研究・草地サブチーム, 上席研究員 (00355075)
中村 洋介 立正大学, 地球環境科学部, 助手 (80386515)
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配分額 *注記 |
14,930千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 630千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2005年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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研究概要 |
1.仙台付近の丘陵地谷頭部における継続観測の結果を解析し,厚い土層をもち貯留能の大きな谷頭凹地上部と,透水性は高いが容積が限られている谷頭凹地下部との組み合わせが,パイプ形成を通して表流水の発生を促進・調節している機能を解明した。また,谷頭凹地の形成・維持過程についても考察を深めた. 2.浅間火山南麓の開析谷において継続してきた観測の結果を解析して,黒ぼく土A層中の速やかな降下浸透とB層中の側方浸透とにより供給される流出と,その下位にある後期更新世火砕流堆積物を通り地形的流域を超えてはるかに広い範囲から集水する流出とが,河流を涵養していることを実証した. 3.奥羽山脈南部の低山地において観測を継続すると同時に蓄積された観測結果を解析し,北大低温研での凍上実験も交えて,最大で一冬1mに達する角礫移動の大半が霜柱クリープによることを解明した.他のプロセスの関与についても検討した.また,強風下での裸地の形成・拡大および角礫生産のプロセスについても見通しを得た. 4.温帯の変動帯(屋久島)と安定帯(英国南部)および熱帯(フィジー)における調査結果を介して,気候のよる岩塊の分解過程の差異が河道の縦断形と河谷の横断形に特徴をもたらしているとの仮説を裏づける知見を得た. 5.茨城県北部のチャート山地における岩盤地すべりにおいて,地すべり土塊の方向性と地質構造との関係,小流域ごとの基底流量,および氷質と地質との関係等に関する基礎的知見を蓄積した. 6.その他,森林に覆われた斜面での土壌の緩速度の移動や,植生立地への地形プロセスの影響に関する研究の結果もあわせ,温帯モンスーン地帯河川の上・中流域で進行中の地形変化過程およびその相互関係の特徴を把握し,それが今後の気候変化にともなってどのように変化し,流域環境にどのように反映されるかの考察に資するものとした.
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