研究課題/領域番号 |
17310014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
今村 隆史 独立行政法人国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 領域長 (60184826)
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研究分担者 |
猪俣 敏 独立行政法人国立環境研究所, 大気圏環境研究領域, 主任研究員 (80270586)
佐藤 圭 独立行政法人国立環境研究所, アジア自然共生研究グループ, 主任研究員 (10282815)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,690千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 有機エアロゾル / 植物起源炭化水素 / 光化学反応チャンバー / エアロゾル生成収率 / オゾン反応 / 光酸化反応 / OHラジカル / RO2ラジカル / イソプレン / エアロゾル生成量 / オゾン酸化 / 大気寿命 / シス-3-ヘキセナール / 大気酸化反応 / エアロゾル生成能 / 雲凝縮核 |
研究概要 |
本研究では光化学反応チャンバーを用いた実験から、揮発性有機物(VOC)からのエアロゾル生成量とその反応機構との分類手法、植物起源炭化水素(BHC)+オゾン酸化反応系での(2次的に生成する)OHラジカル反応のエアロゾル生成に対する影響、OHラジカル酸化エアロゾル生成反応に対するNO_xならびにBHCの初期濃度依存性、エアロゾルのCCN特性の酸化機構(NO_xやO_3濃度)依存性、について整理した。 最も放出量の多い植物起源炭化水素(BHC)であるイソプレンの光酸化反応による有機エアロゾルの生成量の反応時間依存性ならびに初期イソプレン濃度とNO_x濃度依存性の測定を行い、有機エアロゾルは1次生成物の凝集ではなく気相反応生成物の更なる大気酸化反応によって生成される2次生成物の凝集の寄与が大きいと示唆され、特にエアロゾル生成量はRO2+NOとRO2+HO2型反応の分岐に大きく依存しているとの結論を得た。 イソプレンのオゾン酸化反応ではエアロゾル生成量がOHラジカル捕獲剤の有無によって大きく影響されることが分かった。その影響はOH捕獲剤の種類には依存しないことから、反応生成物のOHラジカル酸化がエアロゾル生成に不可欠であると結論できる。更に個々のエアロゾル毎の組成を調べると、OHラジカル捕獲剤(一酸化炭素)の存在の有無によって組成が異なり、特にRO2+HO2型で生成すると考えられるカルボン酸型の組成比が大きく変化することも分かった。オゾン反応から得られた結果は光酸化反応実験から推定されたエアロゾル生成機構と矛盾しない事が分かった。 芳香族炭化水素(AHC)の光酸化反応では、AHC/NO_x濃度レベルによってエアロゾル生成収率を2つに分類できる事やエアロゾル組成分析が大きく異なる事から、AHCの光化学エアロゾル生成は高NO_xならびに低NO_x濃度条件によってその反応機構が異なる事が分かった。
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