研究課題/領域番号 |
17310034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
星 正治 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (50099090)
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研究分担者 |
遠藤 暁 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (90243609)
田中 憲一 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (70363075)
鬼塚 昌彦 九州大学, 医学部, 教授 (30160899)
檜枝 光太郎 立教大学, 理学部, 教授 (20062656)
上原 周三 九州大学, 医学部, 教授 (90038927)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,850千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 1,350千円)
2007年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2006年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
2005年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 陽子 / 中性子 / 生物影響 / 線量評価 / 陽子のトラックの終端 / DNAの鎖切断 / 電離箱 / シリコン検出器 / 影響のメカニズム |
研究概要 |
低エネルギーの陽子や中性子の生物学的効果比(RBE)の研究は多くの興味を引いてきた。なぜ陽子のブラッグピークのトラックエンドでRBEが増加することについては依然として解明されず議論が残っていた。本研究所では中性子の発生装置やCf-252核分裂中性子の発生装置を用いて研究が続けられてきた。中性子の生物影響は広島・長崎の場合や、東海村の(JCO)事故の際に被ばくを経験してきた。しかしながら、中性子の人々への影響はよく分かっていない。私たちは筑波大学の2MVタンデム加速器を用いて研究を行った。また平衡平板型電離箱やシリコン表面障壁型検出器を用いて陽子線を測定し、DNAの鎖切断の研究に用いるため、細胞レベルの小さい大きさの中での線量評価方法を研究した。次の目的は、エネルギーが減衰して行く際のトラック構造を用いV79細胞の定量的な被ばくのモデル化を行いRBEを計算すること、また初期のDNA鎖切断をシミュレートすることにより、陽子のエネルギーの関数としてRBEの変化を求めた。一重鎖切断(SSB)や二重鎖切断(DSB)によるDNAの断片生成に対して、直接にどの程度影響があるかどうかを陽子のエネルギーの関数として分類した。求められた結果は明確である。(1)生死(形質転換)に感受性のある部分は細胞核である。(2)複雑なDSBは生死や形質転換に最も関係する。最も効果的にV79細胞全体が受ける吸収線量は550keVの入射エネルギーを持つ陽子である。DNAに直接影響する複雑なDSBは陽子の200keVのエネルギーであることも発見した。これらの計算で求めたRBEの結果は過去の実験結果の最大の値の範囲である。
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