研究課題/領域番号 |
17310067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
大野 かおる 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (40185343)
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研究分担者 |
石井 聡 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 特別研究教員 (90377094)
大槻 勤 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50233193)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,630千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 630千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 第一原理計算 / GW近似 / T-matrix理論 / ダブルイオン化エネルギー / 内包フラーレン / 時間依存密度汎関数理論 / 化学反応ダイナミクス / 電子励起 / オンサイトクーロンエネルギー / 2電子波動関数 / 光捕集機能 |
研究概要 |
我々は我が国の数少ない完全オリジナルな第一原理計算手法として「全電子混合基底法」を開発し、ナノミクロ機能性新素材設計シミュレーション・システムを構築し以下の計算を行った。 多体摂動論に基づくGW近似により、Geクラスター(Phys. Rev. B(2006))、 GaAsクラスターおよび結晶(Phys. Rev. B(2007))の準粒子エネルギー・スペクトルの全電子計算を行った。 GW近似から1電子グリーン関数を求め、さらに2電子間のクーロン相互作用による多重散乱をT-matrix理論によって2電子グリーン関数を求めることにより、原子・分子のダブルイオン化エネルギー・スペクトル(J. Chem. Phys.(2005))、2電子波動関数(J. Chem. Phys.(2006))、 Augerスペクトル(Phys. Rev. B(2007))を計算した。また、TTTAラジカルのMott絶縁相を扱い、電子間の強いクーロン反発によりクーロン孔が生じ、これがオンサイトクーロンエネルギーUの値を大きく減少させることを示した(Chem Phys Chem.(2006))。 時間依存密度汎関数理論による全電子分子動力学シミュレーションにより、2電子励起状態における化学反応H_2+F_2⇔2HFのダイナミックスを調べ、この反応が双方向に可逆的・透熱的に進行し,電子励起エネルギーは分子解離の運動エネルギーにスムーズに移行することを発見した(Chem. Phys. Lett.(2005))。また、Li_2とCH_4のナノコンポジット(J. Chem. Phys.(2006))およびπ共役デンドリマー(SSS1Pc)(J. Phys. Condensed Matter(2007))の光捕集機能のダイナミックスを調べた。 7Beを内包したC_<60>を低温に冷やすと電子捕獲崩反応が1.5%加速することを発見し(Phys. Rev. Lett.(2007))、電子線照射されるとC_<60>中のC_<60>分子同士が融合してポリマー状の構造になり、その電子状態は半金属的になり得る可能性を示した(Eur. Phys. J. D(2007))。
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