研究課題/領域番号 |
17310074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
馮 旗 香川大学, 工学部, 教授 (80274356)
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研究分担者 |
伊藤 寛 香川大学, 工学部, 教授 (60112249)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
14,270千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | ナノチューブ / 金属酸化物 / 金属水酸化物 / 半導体 / ナノシート / 層状化合物 / ソフト化学プロセス / 剥離反応 / 金属酸化物ナノチューブ / 金属酸化物ナノシート / 界面活性剤 / 自己組織化 |
研究概要 |
本研究は、層状金属酸化物や層状金属水酸化物を剥離して得た金属酸化物や金属水酸化物ナノシートを出発原料として,金属酸化物や金属水酸化物半導体ナノチューブや一次元ナノ粒子等を合成するプロセスの開発を行った。層状マンガン酸化物ナノシートと陽イオン界面活性剤と反応させて合成したナノ複合体を水熱処理してマンガン酸化物ナノチューブやナノファイバー等の一次元ナノ材料の合成に成功した。合成したマンガン酸化物ナノチューブや一次元ナノ粒子等の組成構造解析を行い,ナノシートからナノチューブへの生成メカニズムを解明し、新規合成法として確立した。さらに合成した金属酸化物半導体ナノチューブや一次元ナノ粒子の電子特性,光学特性など物性測定を行った。これらの一次元ナノ材料は、n型半導体の特性を示し、バンドギャップが0.43eVであることを明らかにした。金属水酸化物ナノチューブを合成するため、まず、層状構造を有する遷移金属水酸化物の塩基性塩化合物の合成を行った。水酸化亜鉛や水酸化ニッケルを有機酸と水熱反応させることにより、一連の層状塩基性塩の合成に成功した。これらの層状金属水酸化物は、アルコール溶媒中で処理すると、金属水酸化物ナノシートに剥離することを始めて成功した。その剥離反応は、層間の有機酸イオンの種類や含有量などに依存する。剥離反応で合成した金属水酸化物ナノシートを乾燥処理することにより、ナノシートを巻き上げて金属水酸化物ナノチューブを合成することができた。層状チタン酸ナノシートを水熱処理して酸化チタンナノ粒子の合成を行った。生成した酸化チタンナノ粒子の形状は、反応溶液のpHに依存する。酸性溶液中では、ナノベルト状や薄い正方形のナノ粒子が生成し、中性溶液中では、ナノリーフ状の粒子が生成し、アルカリ性溶液中では、ナノチューブ状やナノシート状粒子が生成する。これらのナノ粒子は、特殊な結晶面を露出し、高い光触媒特性や色素吸着特性を示し、有望な色素増感型太陽電池材料である。
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