研究課題/領域番号 |
17310075
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
|
研究機関 | 長崎国際大学 (2007) 九州大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
柴田 攻 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (10117129)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
15,760千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 960千円)
2007年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2005年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
|
キーワード | 肺サーファクタント / Langmuir単分子膜 / 表面電位-面積等温線 / 蛍光顕微鏡(FM) / ブリュースター角顕微鏡(BAM) / 呼吸窮迫症候群(RDS) / 未熟児 / ナノ材料 / 表面・界面物性 / Lanngmuir単分子膜 / 表面圧-面積等温線 / 原子間力顕微鏡 / 蛍光顕微鏡 |
研究概要 |
肺サーファクタント脂質の基本成分はDPPC/PG/PA(パルミチン酸)(=68:22:9,wt/wt/wt)を用いた。これは、羊水中の脂質組成と同様あり、最も有効な肺サーファクタント脂質混合物として多くの研究者によって用いられ、また臨床的にRDS治療薬にも適用されている。先ずin vitroで新規人工調製肺サーファクタント(DPPC/PG/PA/Hel 13-5:以下Helと略記)とRDS治療薬(Surfacten:TAと略記)の物性比較を行った。種々の表面物性解析法(π-A等温線、ΔV-A等温線、Hysteresis曲線、蛍光顕微鏡画像)で比較検討した結果、表面物性においてこのHelはTAに匹敵する結果が得られた。そこでこれらの結果をin vivoとの関連付けるために、それらの肺内物性を比較検討した。プロトコルとして、成熟Wistarラットに生理食塩水で肺洗浄を行い、肺サーファクタント欠乏モデルを作製した。その欠乏モデルに対し、100%酸素による人工換気下で、両調製物を気管内投与し、それぞれの経時肺コンプライアンス測定を行った。またその後、ラット肺を気胸させ、静的なP(肺内圧)-V(肺容量)曲線を測定し、肺サーファクタント効果の指標とした。以上より、実際の肺内物性においてもこの調製物HelはTAに匹敵することすることが見出された。 表面物性及び肺内物性の両面からRDS第一選択薬Surfactenに匹敵する人工肺サーファクタントが調製され、この研究の成果は呼吸における肺機能メカニズムの解明及びSP-BやSP-Cの模倣ペプチドを含有するRDS治療薬の開発等に多大に貢献すると考えられる。また、in vitroとin vivo物性の相関関係が確立されたことから、部分フッ素化両親媒性物質を組込んだハイブリッド型人工肺サーファクタントへの応用・展開が期待される。
|