配分額 *注記 |
4,920千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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研究概要 |
本研究課題では,複雑に依存しあう現実の様々な意思決定状況におけるランダム性とファジィ性を考慮した大規模多目的計画問題や多重レベル計画問題の定式化を進めるとともに,上位レベルと下位レベルの意思決定者の間の対話をも考慮した不確実性や曖昧性の下での多重レベル計画問題や多目的計画問題に対する対話型意思決定手法の開発に焦点が当てられ,(1)ランダム性とファジィ性を含む多重レベル計画問題に対する対話型ファジィ計画法に関する研究と(2)ランダム性とファジィ性を含む多目的計画問題に対する対話型ファジィ意思決定に関する研究の2種類のテーマに分類される.研究テーマ(1)では,多重レベル非線形整数計画問題やファジィランダム変数係数を含む2レベル線形計画問題を定式化して,上位の意思決定者と下位の意思決定者間の満足度をバランスよく達成させるような満足解を対話的に導出するという対話型ファジィ計画法を提案している.研究テーマ(2)に関しては,ランダム性とファジィ性を考慮したファジィランダム変数係数を含むファジィランダム多目的最適化問題を定式化するとともに,可能性測度や必然性測度に基づいて,下位レベルの意思決定者の満足度とのバランスを考慮しつつ対話的に上位レベルの意思決定者の満足解を導出するという対話型意思決定を提案した.さらに,二次確率優越の概念に基づくパレート最適解の概念の導入により多目的確率計画問題を変換した多目的期待値リスク最適化問題に対するパレート最適解集合の中から意思決定者の選好に基づく解を導出するために,各目的関数に対する意思決定者の人間としての判断のあいまい性を考慮するためのファジィ目標を導入し,期待効用最大化原則と整合的な満足解を対話的に導出するための対話型ファジィ満足化手法を提案している.本研究課題で得られたこれらの研究成果は内外の著名な学術雑誌に数多く掲載され,高く評価されている.
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