研究課題/領域番号 |
17310114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎ゲノム科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中井 謙太 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60217643)
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研究分担者 |
日下部 岳広 兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教授 (40280862)
山下 理宇 兵庫県立大学, 医科学研究所, 特任助教 (10401259)
木下 賢吾 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60332293)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,500千円 (直接経費: 15,500千円)
2006年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
2005年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | ホヤ / プロモーター / マルコフ連鎖 / モデル化 / ハイブリダイゼーション / 筋肉特異的発現 / カタユウレイボヤ / バイオインフォマティクス / モチーフ / 組織特異的発現 / 組織特異的プロモーター / モチーフ抽出 / データベース / シスエレメント / ゲノム配列解析 |
研究概要 |
さまざまな生物種の全ゲノム塩基配列が決定されている今日でも、そこにコードされた遺伝情報の理解は、通常コード領域とよばれているタンパク質の情報を除いて、十分に進んでいるとは言えない。特に多細胞生物の組織特異的遺伝子発現を調節している領域の理解は不十分で、ゲノムの塩基配列が容易に解析可能になった今こそ、いろいろな角度からの研究が必要である。そこで本研究は、情報解析と転写制御の実験研究の専門家が互いに協力して、脊椎動物のモデル系としても有用なカタユウレイボヤを主な対象として取り上げ、その転写制御領域の構造理解に取り組んだ。まずこれまで様々な実験手法によって、組織特異的発現をすることが知られている遺伝子の上流配列を収集し、比較ゲノム学などの手法を応用したデータベースDBTGRを構築、公開した(http://dbtgr.hgc.jp/)。次に収集した情報をもとに、組織特異的発現を制御するプロモーターに対してその配列中のシスエレメントの組み合わせなどに基づくモデル化(マルコフ連鎖を用いて、モチーフ出現の順序や相対位置、向きなどをモデル化した)を行い、得られた情報学的モデルを用いてゲノムを探索することで同様の構造をもつ新規遺伝子を予測し、その結果を実験で検証した。その結果、筋肉特異的遺伝子のプロモーターについては、トップ50遺伝子のうちで学習データに含まれず、cDNAが容易に入手可能な4種類の遣伝子に対して、in situハイブリダイゼーション実験を行ったところ、3個について筋肉での発現が見られた。しかし、視細胞特異的なプロモーターに対して同様なモデル化を行い、4種類の遺伝子で実験したところ、まったく発現が認められなかった。このことから、我々のモデルにはさらなる改良が必要なことは明らかであり、また組織特異的発現プロモーターといっても、その構成の複雑さは様々であることが示唆された。
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