研究課題
基盤研究(B)
これまでの研究から、ムラサキの膜結合型PHB:ゲラニルトランスフェラーゼLePGT1をSf9で大量発現し、活性を持った状態で可溶化し、C-末端に付加したHis-tagを利用してNi-NTA-agaroseのアフィニティーカラムで単一に精製するプロトコールを至適化した。これは本ファミリーに属する膜蛋白質において最初の成果である。しかし、活性保持と結晶化を両立できる界面活性剤が見いだされなかったことと、この系で得られるLePGT1蛋白質の量から算出されるSf9培養用の血清必要量が膨大になったことにより、この系におけるLePGT1の大量発現には限界があると判断した。最近のNatureの論文より、Pichiaが植物膜蛋白質の発現に適し、大量培養に必要な経費も低く抑えられるとの情報が得られたことより、再検討の結果ホストをPichiaに変更することにした。一方で、ファルネシルジリン酸合成酵素(FPPS)の結晶構造を利用した分子モデリングを行った。得られた3D構造を使い、ドッキングシュミレーションを行ったところ、NdxxDxxxDモチーフの2つのDがマグネシウムを介したキレート結合でGPPを認識すること、さらにこのモチーフのあるヘリックスとHQDxxDを含むヘリックスの間にPHB分子が固定され、置換されるm-位のHがゲラニルのリン酸基と2.7Aの距離にくる3D構造を出すことに成功した。これは、昨年の部位特異的突然変異実験により得られた生化学的データをよく説明できるものであり、基質認識に重要なアミノ酸のほぼ全てがこの基質結合ポケットの内側に向いていることも判明した。この結合ポケットの3D構造は、本研究の当初の目的に対して一定の達成といえる成果であり、また本分子モデリングの手法は、結晶化の困難な他の膜蛋白質にも応用可能と期待される。
すべて 2008 2007 2006 2005 2002 その他
すべて 雑誌論文 (31件) (うち査読あり 10件) 学会発表 (22件) 産業財産権 (1件)
Plant Physiology 146
ページ: 1075-1084
Bioscience, Biotechnology, Biochemistry 72
ページ: 398-405
Plant Physiol. 146 (3)
Biosci., Biotech., Biochem. 72 (2)
Plant Cell Physiology 48
ページ: 193-197
ページ: 1254-1262
Plant Physiology 144
ページ: 2000-2008
Plant Cell Physiol. 48 (1)
Plant Cell Physiol. 48 (9)
Plant Physiol. 144 (4)
Plant Cell Physiology 48(1)
ページ: 8-18
Plant Cell Physiology 45
ページ: 581-590
DNA Research 13
ページ: 205-228
Plant Physiol. 138 (4)
ページ: 1939-1946
Plant Cell Physiol. 45 (5)
DNA Res. 13 (5)
DNA Research 13(5)
Plant Cell Physiol. 47・5(印刷中)
FEBS Letters 580・4
ページ: 1183-1191
Plant Cell Physiology 579
ページ: 2514-2518
Plant Physiology 138
FEBS Lett. 579 (11)
Curr.Opin.Plant Biol. 8・3
ページ: 301-307
Plant Biotechnology 22・2
ページ: 113-118
Plant Physiolog 138・4
FEBS Letters 579・11
Plant Genetic Engineering Volume 9 (Ed. Pawan K. Jaiwal) (In press)
Molecular Plant Cell-Based Bioprocessing (Ed. Wei Zhang) (In press)
Curr. Pharm. Biotech. (In press)