研究課題/領域番号 |
17320003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
香川 知晶 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70224342)
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研究分担者 |
金森 修 東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90192541)
河野 哲也 玉川大学, 文学部人間学科, 准教授 (60384715)
山口 裕之 徳島大学, 総合科学部, 准教授 (20380123)
村松 正隆 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (70348168)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
11,890千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | フランス科学文化論 / エピステモロジー / フランス生命思想 / フランス心理学思想 |
研究概要 |
今日、自然科学の諸研究が、従来人文科学に固有のものと思われていた領域にまでも影響を与えつつあるものの、英語圏の科学哲学はいまだにハードな自然科学に対象を限定し、人文社会科学の「科学性」をめぐる知識批判が固有な意義をもつ「科学哲学」と見なされることはほとんどない。 本研究は、こうした英語圏科学哲学の「政治的」な偏りに対して、20世紀におけるフランス科学認識論(エピステモロジー)の展開を対象として、その可能性と現代的含意を十全に明らかにすることを目標として遂行された。その際、エピステモロジーに関して、対象を医学・生理学・心理学・生物学に特化した個別研究を組織するとともに、他の諸科学を対象とする研究の現状を明らかにし、それらの研究成果を生かした生命倫理・科学倫理・技術倫理研究を展開してきた。 具体的には、初年度の平成17年には、研究会による成果を生かして、日仏哲学会シンポジウムを開催し、エピステモロジーの基本的意義を明らかにすることを活動の中心とした。次年度の平成18年度においては、IHSPT(I'Institut d'Histoire et de Philosophie des Sciences et des Technique)及びCentre d'Alexandre Koyreにおいて、研究分担者全員が報告を行う形で日仏合同のシンポジウムを開催し、フランスの研究者と意見交換を行いながら、フランスにおけるエピステモロジー研究の現状を調査した。最終年度の平成19年度は、2年間の活動経過の成果を学術論文にまとめる作業に意を用い、年度内に論文集『エピステモロジーの現在』の編集を完了した(平成20年中に刊行予定)。 科学を文化の一部として捉える視点から遂行された本研究は、従来の科学哲学の欠を補う意義を持っており、日仏の学術交流も含め、当初の目標の多くを果たすことができたと考えている。
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