研究課題/領域番号 |
17320004
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
田中 伸司 静岡大学, 人文学部, 教授 (50207099)
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研究分担者 |
千葉 恵 北海道大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30227326)
三浦 洋 北海道情報大学, 情報メディア学部, 准教授 (50396272)
中澤 務 関西大学, 文学部, 准教授 (10241283)
茶谷 直人 神戸大学, 大学院・人文学研究科, 准教授 (00379330)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,480千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 哲学 / 倫理学 / 西洋古典 / ギリシア哲学 / 魂 / プラトン / アリストテレス |
研究概要 |
本研究はギリシア哲学とりわけプラトン研究とアリストテレス研究とが交錯する局面として基礎的な「魂論」という場面に狙いを定め、個別領域的な研究の枠を踏まえつつもそれを超えでることを目指した。本研究の参加者が目標としてきたのは、まず、プラトンとアリストテレスにおける魂の定義、魂と身体の関係、魂に帰属される諸機能(たとえば思考、感覚、感情、信念、欲望、表象はいかなるものでありそしてそれは身体器官とどのような仕方で関わるのか)について分析し、共同研究を通じてそれぞれの理解を深めることであった。そのうえで、プラトンとアリストテレスにおける同意点と論争点を、心の哲学や規範性をめぐる倫理学をも参照し、それらの現代的な意義に照らして明確なものとすることを試みた。そのために、平成17〜19年度の各年度において、研究の参加者全員が集まる研究会を行なった(下記「研究活動記録」参照)。とくに、平成17年度および平成18年度の両年度においては、D・チャールズ教授(オクスフォード大学オリエル学寮)をはじめとする海外の研究協力者との共同討議をもつことができた。このことは、私たちの研究に奥行きを与えることとなった。このような魂論についての共同研究を通じて、私たちは魂という捉え方が古代ギリシアの倫理思想を根底において規定していることについて共通の理解に立つことができた。私たちは魂についての捉え方が「徳概念」の理解と分析において決定的であること、同時にそれは「行為」をめぐるさまざまな問題領域を拓き、そして「幸福」という局面へと収斂していく問題系を立ち上げることを確認し、魂論研究からの自然な要請として古代ギリシアの倫理学研究を着想するに至っている。
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