研究課題/領域番号 |
17320059
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
各国文学・文学論
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
氷上 正 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (40228698)
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研究分担者 |
仲 万美子 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (50388063)
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
平林 宣和 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (40271358)
千田 大介 慶應義塾大学, 経済学部, 准教授 (70298107)
山下 一夫 神田外語大学, 外国語学部, 専任講師 (20383383)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,710千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 1,110千円)
2007年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2006年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2005年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 京劇 / ?子戯 / 皮影戯 / 碗碗腔 / 道情 / 木偶戯 / 上演データベース / 全民報 / ほう子戯 / 〓子戯 / 武当山 |
研究概要 |
本研究では、清代中期から現代に至る中国北方地域の伝統芸能を対象とし、(1)伝統演劇劇種の実態と変遷、(2)京劇・?子戯・皮影戯の相互影響関係と上演・受容の実態、(3)地域内および地域間の文化流通ネットワークの具体像と社会経済史的背景、の三点の解明を目的とした。 まず皮影戯に関しては、陜西省を中心に数次の現地調査を行い、同省各地で現在行われている皮影戯・木偶戯をほぼ網羅した。インフォーマントへの聞き取り調査および上演は全て録画保存し、同時に文献資料・博物資料も収集し分析を行った。合わせて陜西省民間芸術劇院の楊飛氏らによる皮影戯関連の未公刊資料を『陜西皮影芸術』として出版し、陜西皮影戯研究の資料的環境を整えた。以上を通じ、陜西省における、皮影戯および他の伝統演劇・芸能間での、演目や音楽など文化流通のネットワーク、またそれを取り巻く社会経済的環境について明らかにした。 京劇に関しては、民国期の上演資料の収集を行うとともに、従来から開発を進めている民国期京劇上演データベースの一環として、『全民報』など新聞資料からのデータ抽出を行った。また『清代燕都梨園資料』など関連文献のデジタル化を進めた。加えて民国時期の京劇の舞台や上演に関する日本やアメリカの従来知られていなかった資料を整理し、論考としてまとめた。以上により、民国期の京劇に対して西洋近代が与えた影響について、その一端を解明した。 この他、北京で収集した1950から60年代を中心とする中央ラジオ局旧蔵の公文書・台本・映画関連資料など約730点を目録化し公開した。合わせて中華人民共和国のメディア政策と伝統演劇・芸能の関係に対し同資料の持つ価値について考察し、それを明らかにした。 上記の出版した図書やインターネットWWW上で公開した資料に加えて、研究分担者、協力者が発表した論文は計24篇に上る。以上により前述の本研究の目的は達成しえたと考える。
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