研究課題/領域番号 |
17320099
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
狩野 充徳 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30132426)
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研究分担者 |
岸田 裕之 龍谷大学, 文学部, 教授 (10093585)
古瀬 清秀 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (70136018)
西別府 元日 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50136769)
勝部 眞人 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10136012)
三浦 三幸 (三浦 正幸) 広島大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80136134)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 690千円)
2007年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 世界遺産 / 厳島 / 伝承 / 厳島神社 / 御文庫 / 大願寺 / 神仏分離 / 中近世古文書 / 舞楽 / 世界遣産 / 馬島 / 遣跡調査 / 厳島八景 / 遺跡調査 |
研究概要 |
平成17年度からの3年間、研究代表者・分担者及び研究協力者は、厳島を中心として瀬戸内海諸地域・四国・京阪神・東京等各地で実地調査や資料蒐集を実施した。これらの調査・蒐集によるデータの蓄積は、伝承・伝説の虚構性と事実・実態とを突き合わせていくための基礎となった。次にその整理・読解・検討を経て、伝承はどのような形で現れているのか、どのような伝承・伝説があるのかを把握することに努めた。その成果を具体的に述べよう。(1)従来学問的には全く未調査であった厳島の考古学的調査を、法的制約から表面採集という段階にとどまったが、組織的・継続的・全島的に実施し、旧石器時代から平安期に至るまでの生業・祭祀関係の遺跡・遺物を確認することができ、遺物の集積する地点などを特定し得たこと。(2)本格的な調査が実施されていなかった厳島神社御文庫の所蔵典籍の調査を実施して目録を作成し、江戸中期における御文庫の創設に際して、広島を始めとする内海周辺地域の武士・商人・僧侶などの寄進があったことを明らかにしたこと。(3)大願寺文書の調査・検討を通して、戦国期から江戸期における修造の過程で、神社社殿の構成に大きな変化が見られること、神仏分離につながる政策が江戸幕府の手によって実施され始めていたことが確認されることなど、江戸時代の厳島神社に関わる多くの知見が獲得できたこと。(4)芸備日々新聞など新たな資料発掘や調査によって、近代化の中で国際観光地として脱皮していく宮島の姿を具体的・系統的に検証することができたこと。(5)厳島に伝わる天狗伝説や厳島を仙人の住む蓬莱と見る漢詩文等の蒐集とその分析を行ったこと。以上のような実地調査や資料蒐集によるデータの蓄積、その解析を通して得られた成果を基礎に、今後も世界遺産・厳島の総合的研究をより深く、広く継続し、発展させて行く体制・環境造りができたと言える。
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