研究課題/領域番号 |
17330091
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高橋 淑郎 日本大学, 商学部, 教授 (00211342)
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研究分担者 |
高橋 史安 日本大学, 商学部, 教授 (90120500)
白神 誠 日本大学, 薬学部, 教授 (00339243)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
6,640千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | バランスト・スコアカード / 病院経営 / 有効性 / トップ・マネジメント / 成果指標 / 経営成果 / 病院 / 経営への寄与 / 成果尺度 / BSC導入プロセス / BSCの病院での有効性 / 経営戦略の作成と実行 / 組織改革 |
研究概要 |
今回、わが国でバランスト・スコアカード(BSC)を導入、運用している病院から、運用の成果を調査した。調査対象数182病院、回答病院73病院、回答率40.1%であった。本調査はわが国では、初めての調査であり、BSCの経営的有効性に関して、医療経営領域で意義がある。さらに、わが国の病院でBSC導入・運用病院では、BSC導入の経営成果が確認されたことは、わが国初めての研究成果である。明らかになったことは次の項目となる。 (1)BSCを利用するとBSCが少なくとも業績評価システムとしてうまく機能していることが明確になった。(2)BSC運用病院のBSCの導入目的では、戦略の策定・実行と病院の質の向上を求めていることが多い。(3)BSCの運用を通して病院全体の質の向上を目指していることが明確になった。(4)BSC運用病院では、日常データから成果尺度にデータを入れ込むような仕組みができている。(5)BSC運用病院では、財務の視点では、人件費、医薬品費、診療材料費などの個別具体的な項目の抑制という、コストダウンという結果の分かりやすい項目で、BSCは有効であるという成果を実際に感じている。(6)BSC運用病院では、ヒヤリ・ハット・医療事故の改善とサービス水準の向上で、有効性が確認された。(7)BSC運用病院では、業務効率の改善、円滑な部門間連携、改善方法の明確化に関して、有効性が確認された。(8)BSC運用病院では、経営ビジョンの明確化、中長期計画の明確化、改善手続きの明確化に関しては、有効性が確認された。(9)BSC運用病院では、部分からでも全体からでも常に全体を意識し、トップの経営の道具としてBSCを理解していることで、その有効性に相違はない。(10)BSC運用病院では、職種間や職位間の若干の差異はあっても、BSCが病院で様々な領域で有効に機能していることが検証できた。
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