研究課題/領域番号 |
17330120
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
|
研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
是永 論 立教大学, 社会学部, 准教授 (50275468)
|
研究分担者 |
水川 喜文 北星学園大学, 社会福祉学部, 教授 (20299738)
五十嵐 素子 光陵女子短期大学, 准教授 (70413292)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
8,070千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
|
キーワード | 社会学 / 情報システム / 認知科学 / エスノメソドロジー / 会話分析 / 遠隔コミュニケーション / 相互行為 / カテゴリー分析 |
研究概要 |
本研究は、視覚イメージが、モバイル技術を中心とした共同作業において、いかにして相互行為的に利用されるかについて、エスノメソドロジー・会話分析(EMCA)、特にカテゴリー分析の観点から明らかにするものである。内容としては、視覚イメージを伝達する場面を(1)複数の人間が関わる共同作業場面と(2)一対一の個人間場面に分け、視覚情報を言語的にカテゴリー化する実践を中心に、いかなる言語実践によって相互行為が遂行されているかについて分析を行なった。具体的には(1)については、配管工事現場における相互行為場面をフィールドワークによって観察し、携帯電話を用いた指示場面と、図面を使った対面での作業指示場面および現場における作業指示場面についてデータを記録し、分析を行なった。(2)については、写真付き携帯メールの利用状況として、一方の携帯電話ユーザーが携帯電話で写真を撮り、その写真について会話をするという、実験状況における作業者の行動を分析した。それぞれの研究の結果、(1)については、携帯電話における指示場面では、作業者と指示者がもつ非対称な関係が、お互いの状況の不可視性自体として問題にならないようなやり方が相互行為の場面において実践的に達成されており、また、対面的な作業場面の構成においては、それぞれの参与者が場面について関わるカテゴリーがレリバントとなり、それを可視化するためにそれぞれの行為が秩序だった形で行なわれていることが明らかになった。一方で、視覚的なものに関わる行動は、そうしたカテゴリーとは分離された形で達成されており、両者のバランスの中で参与者のふるまいが調整されていることも明らかになった。(2)では、携帯電話の写真の送信者と受信者というカテゴリー対が、非対称的な知識として行為者間に現れる行為を可能にしており。携帯電話上で視覚イメージを伝達して会話をする場合に、教示的/非対称的カテゴリーがレリバントになることが示された。
|