研究課題/領域番号 |
17330183
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
|
研究機関 | 駒澤大学 (2006-2007) 関東学院大学 (2005) |
研究代表者 |
片岡 栄美 駒澤大学, 文学部, 教授 (00177388)
|
研究分担者 |
門脇 厚司 筑波学院大学, 情報コミュニケーション学部, 教授 (80015924)
天童 睦子 名城大学, 人間学部, 准教授 (50367744)
小玉 亮子 (小玉 涼子) 横浜市立大学, 大学院・国際総合科学研究科, 准教授 (50221958)
中井 美樹 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (00241282)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
15,560千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 660千円)
2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2006年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
2005年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 教育戦略 / 階層閉鎖性 / 親 / 小、中学校受験 / 私事化 / 公共性 / 子育て不安 / ジェンダー / 子育て / 階層 / 受験 / 子育て支援 / 教育 / 子ども / 家庭 / 私事性 / 社会学 / プライヴァタイゼーション |
研究概要 |
本研究は、近年の教育改革、教育の市場化と私事化の進行が、親の意図的・無意図的な教育戦略に与える影響について、その問題点を明らかにするために、関東圏における子育て中の父母に対する大規模な質問紙調査ならびに親や保育園、小・中学校の教員等へのインタビュー調査を実施した。本研究は、子育てをめぐる親のストラテジーや教育意識を、階層やハビトゥス、文化資本,社会関係資本などのブルデューの理論枠組みを用いながら、社会学的に検討した。教育を通じた階層閉鎖性の問題や教育の私事化傾向、教育における公共性の議論についても、データに基づいて検討した。主たる知見は、以下のとおりである。(1)新自由主義的な教育改革や教育政策の導入に対して、親のとっている教育戦略は階層によって異なる。とくに子どもへの教育期待、教育実践などさまざまな教育と子育ての側面で、階層変数、とくに親の文化資本、経済資本、社会関係資本によって差異が生じている。(2)近年のゆとり教育改革は、公立学校への信頼の低下とあいまって、早期受験(小・中学校受験)を拡大したが、受験の有無は親の収入や文化資本などの階層的格差によって大きく異なると同時に、同質性を求める親たちの社会的閉鎖戦略でもある。(3)親たちの学校教師への信頼度、尊敬度は高く(約8割)、とくに高学歴の親ほど教師への信頼度は高かった。また学校に多くの要望を出す親ほど、教師への信頼度は高いという結果が得られ、「学校に不信感をもつ高学歴の親がクレームをつける」というマスコミなどで流布している教育言説とは逆の結果が得られた。(4)競争する親と競争から降りる親の特徴を明らかにした結果、競争的な価値をもつ親ほど、教育を子の将来への投資とみる考え方をもち、知識重視・ゆとり教育見直し論であり、また家庭責任論と性役割分業観が強く、学校(制度)に多くを求める親であった。(5)子育て不安について社会学的に分析した。
|