研究分担者 |
鈴木 誠 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 教授 (60322856)
人見 久城 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (10218729)
池田 文人 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 准教授 (60333647)
大鹿 聖公 北海道教育大学, 教育学部, 準教授 (50263653)
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配分額 *注記 |
10,970千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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研究概要 |
本研究は,我が国の初等・中等教育の理科教育における基準準拠型評価をよりよいものにするため,諸外国の実施状況を調査分析して,それをもとに子ども達の実情にあったパフォーマンス課題開発の基礎的資料を用意することを主たる目的としている。 そのためにH17〜H19の3年間に主として次の4点の研究を行った。 【諸外国の調査】諸外国の理科教育についての調査及び研究:次の4カ所を調査した。 (1)ニューヨーク州におけるパフォーマンスを取り入れた学力テスト/(2)アリゾナ州州立大学と近郊の小中学校の連携/(3)ロンドン:GCSEのコースワークとその推移/(4)パリ:バカロレアにおるパフォーマンス課題 【評価法開発】パフォーマンスを取り入れたポートフォリオ評価法の実践的研究 日本の中学校1年生の生物分野でのパフォーマンス課題を導入した場合の,生徒の学習達成状況を多面的に把握し,これをどのように評定に結びつけるかを具体的に提案した。 【テキスト翻訳】パフォーマンス評価に関するテキストの翻訳および出版 【資料入手】,さらに資料を多数入手して,その一部をポートフォリオ評価法や教材開発のため検討した。 諸外国の理科教育について,とくにニューヨーク州では4年生(小4),8年生(中2)対象の学力テストにパフォーマンス課題を2002年に取り入れ,これを続けている。市教育委員会,小中高等学校(公立と私立),博物館(附属学校がある),州立大学を訪問し,これらが相互に連携を取り理科教育をすすめている状況,およびパフォーマンス課題実施以後の授業の質的転換が図られたことなどを明らかにした。 今後,我が国では,単に記憶して筆記テストにより成績をつけるのではなく,より高次の思考力を育てることが求められる。その際,パフォーマンスを用いた評価は児童生徒の学力を向上させるのみでなく,教師の授業についての考え方とその実施方法を根本からかえる契機となることが明らかになった。
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