研究課題
基盤研究(B)
細菌のベん毛繊維はフラジェリンと呼ばれるタンパク質が重合して、らせん形の繊維を形成したもので、船のスクリューに相当する。サルモネラ菌はこのようなスクリューとモーターが複数付いており、それらを同期させて一方向に進んでいる。モーターはいろいろな方向を向いているので、べん毛繊維を揃えるためには、回転方向を変換する「自在継ぎ手」が必要である。そのためにフックと呼ばれるタンパク質でできた自在継ぎ手がモーターとべん毛繊維の間についている。この継ぎ手は毎分1万回転以上で回転する高速回転をべん毛繊維に伝えるだけではなく、方向転換の時、べん毛の方向が変わってもモーターの回転を速やかに、また滑らかに伝えなければならない。そこで当研究では、フック繊維の力学的特性を求め、タンパク質の自在継ぎ手の原理を求めることを目的とした。研究で得られた成果は以下のようである。1.フック繊維が長く伸びたスーパーポリフック株を用いて長さが数ミクロンのフック繊維を単離した2.フックの遺伝子を増強したサルモネラ菌を用いてフックタンパク質を大量生成した3.フック繊維を急速凍結・凍結乾燥してらせんピッチと直径の揺らぎの計測をした4.べん毛繊維の電子顕微鏡負染色像かららせんピッチと直径のゆらぎを計測した5.3・4の結果とべん毛繊維剛性率の文献値からフックの剛性率が3.3×10^7Paであることを求めた6.べん毛繊維を蛍光染色し、ナノマニュピレータを用いて蛍光顕微鏡下で操作するシステムを構築した7.直径が約1ミクロンのガラス細管にフラジェラ抗体をつけべん毛繊維を捕捉することに成功した現在6,7の成果を発展させ水溶液中でのべん毛繊維の剛性率を計測する実験を継続している
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