研究課題/領域番号 |
17340131
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
寅丸 敦志 九州大学, 理学研究院, 教授 (50202205)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
12,970千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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キーワード | 発泡 / 結晶化 / 気泡 / マイクロライト / 減圧速度計 / 水析出速度計 / ブルカノ式噴火 / マグマの発泡 / 噴火の強度 / マイクロライト・システマティックス / 桜島ブルカノ式噴火 / 爆発地震 / BL型地震 / 空振強度 / 火山ガラス / 火山灰 / 桜島大正噴火 / 雲仙平成噴火 / 気泡数密度(BND) / マイクロライト数密度(MND) / BND減圧速度計 / MND脱水速度計 / マグマの上昇速度 |
研究概要 |
気泡数密度減圧速度計およびマイクロライト数密度水析出速度計を設計し、マグマの温度、化学組成、初期メルト含水率を与えると、気泡数密度あるいはマイクロライト数密度から減圧速度または水析出速度を定量的に推定する手法を確立した。 この手法を天然に応用した結果、次のことがわかった。爆発的噴火については、1)プリニー式噴火の気泡核形成時の減圧速度10^6〜10^8Pa/sは莫大で、希薄衝撃波の様な急激な減圧の伝播を伴う。2)玄武岩質安山岩の準プリニー式噴火では、マイクロライト核形成時の脱水は非平衡発泡の拡散律速気泡成長で進行する。気泡数密度や結晶度が、噴出速度の時間変化など、噴火の推移と相関を持つ。3)同時に噴出した噴出物で、脱水速度や結晶化時間に分布があることは、マイクロライト核形成以降の上昇過程が、かなり乱流状態であったことを示唆している。非爆発的噴火については、4)水の析出速度速度は10^<-5>(wt% /s)程度で、0.0l-0.1(m/s)の上昇速度、10^210^3(Pa/s)の減圧速度に相当する。5)火道の断面方向での脱水速度や結晶化時間は一様である。6)脱水が平衡で進行したか、非平衡で進行したかは定かではないが、かなり深いところで開始した可能性がある。これらのことは、火道内でのマグマの気相の膨張による加速が顕著ではなく(すなわち系からの脱ガスが有効)、流れが層流あるいはプラグ流に近いものであったことを示唆している。 また、発泡過程と結晶化過程を組み合わせたシミュレーション行い、減圧結晶化実験の結果と比較することによって、非平衡発泡におけるマイクロライト数密度は、拡散気泡成長の駆動力を通して過飽和圧に支配されていることが明らかになった。
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