配分額 *注記 |
14,580千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
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研究概要 |
1.キルギス天山アトバシ地域では広域変成エクロジャイトと断層で接する礫岩層中の礫として藍閃石エクロジャイトを新たに発見した.これにより古生代に高圧型変成岩を形成する2つのイベントの存在を明らかにした. 2.アトバシ地域Choloktor Formation中のエクロジャイトは藍閃石片岩相からエクロジャイト相への変成作用を受けており,ピーク変成作用は圧力15kb以上,温度500-660℃の条件を示す.一方,エクロジャイト礫はエクロジャイト相変成作用(圧力15kb以上,温度490-590℃)の後,藍閃石片岩相-緑れん石角閃岩相-緑色片岩相という2回目の高圧変成作用を受けている. 3.マクバル地域Neldy Formationのエクロジャイトはピーク変成作用(圧力12kb以上,温度480-570℃)の後,藍閃石片岩相から緑れん石角閃岩相への2回目の高圧変成作用を受けている.Makbal Formationのエクロジャイトは圧力15kb以上,温度540-620℃のエクロジャイト相変成作用の後,藍閃石片岩相の昇温期変成作用を受けている.タルク-ざくろ石-クロリトイド岩及び珪岩中のざくろ石中にコース石が包有物として見つかり,両者のUHP変成作用が確実になった.また,同じざくろ石中のモナザイトのEPMAによるその場CHIME年代測定の結果は480Maを示し,基質または分離したモナザイトと同じ年代を示した.黒雲母片岩及び角閃岩の年代は769Maと881MaでUHP変成岩より古いことが明らかになった. 4.アクチュツ地域のエクロジャイト岩体は,エクロジャイト変成作用(15-25kb,600-710℃)以前に角閃岩相〜グラニュライト相の変成作用(4-10kb,560-650℃)を受けている.この変成作用はサブダクション初期の高温のhanging wallとの接触によると考えた.
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