研究課題/領域番号 |
17340172
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斧 高一 京都大学, 工学研究科, 教授 (30311731)
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研究分担者 |
江利口 浩二 京都大学, 工学研究科, 助教授 (70419448)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
2006年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
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キーワード | プラズマ加工 / プラズマ化学 / 表面・界面物性 / 半導体超微細化 / 超微細加工形状 / 反応粒子輸送 / プラズマプロセス / エッチング |
研究概要 |
次世代のナノメートルレベルの超微細(<0.1μm)デバイス作製において、シリコン、金属、金属酸化物などのエッチングには、パターン側壁形状の制御性と下地膜との選択性の観点から、塩素・臭素系混合プラズマが不可欠になっている。本研究では、初年度、塩素・臭素系プラズマによるシリコンのトレンチエッチングを対象に、微細パターン構造内の粒子輸送と表面過程、およびエッチング加工形状進展について、原子スケールの解析モデルを高度化した。粒子輸送を各粒子の軌道を追う粒子シミュレーションの手法を用いて表し、さらに基板を原子サイズの多数のセルの集合で模擬し、イオンアシスト反応、保護膜堆積、表面酸化とともに、イオンの基板表面での反射・基板内への侵入過程を、イオンと基板原子との間の相互作用ポテンシャルに基づきモデル化した。エッチシグ形状の数値計結果を実験と比較した結果、パターン側壁での反応生成物の付着・堆積と酸化による保護膜形成過程の競合、およびパターン側壁に浅い角度で入射するイオンの反射と保護膜形成過程の競合が、エッチング形状のナノメートルレベルの寸法精度に大きく影響を及ぼすことを明らかにした。また、エッチング中の気相および表面反応の実験観察手段として、レーザ誘起蛍光法(LIF)、フーリエ変換赤外吸収分光法(FTIR)、四重極質量分析法(QMS)を中心とした反応種と反応生成物の同時その場診断法を構築した。 次年度(最終年度)は、開発したモデルを用いて、超微細な多結晶シリコンゲート電極エッチング加工形状進展をシミュレートするとともに、高誘電体ゲート絶縁膜・メタル電極に関して、数値シミュレーションとプラズマ・表面診断をあわせて、酸化ハフニウム薄膜および白金と窒化タンタル電極の塩素系プラズマによるエッチング加工プロセスの研究を行った。その結果、本反応解析モデルの有用性が明らかになるとともに、高誘電体膜に対して高周波バイアスなしの条件下での高速・高選択性エッチング条件と反応機構を見出した。
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