配分額 *注記 |
14,310千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
2005年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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研究概要 |
紫外可視吸収スペクトルは,溶液試料については透過法によって簡単に得られるが,粉末試料については試料表面で光が散乱してしまうため透過法が利用できない.このため,通常,粉末試料の紫外可視吸収スペクトルは,拡散反射法を用いる.試料の吸収が十分に小さい場合には,拡散反射スペクトルのKubelka-Munk変換すれば吸収スペクトルが得られる.この方法は簡便であるが,有機化合物のように強い吸収をもつ試料については適用できず,通常は,試料化合物を希釈剤によって希釈した試料を用いなければならない.しかし,希釈剤と試料化合物とが相互作用をすることがあり,また,希釈の濃度によってもスペクトルが著しく変化することがある.このため,信頼できる吸収スペクトルを得ることは容易ではない.それに対し,当研究室では,光導波路分光法を用いると,粉末試料をそのまま用いても,固体の吸収スペクトルが簡単に測定できることが見出された.そこで,本研究では,光導波路分光法による有機粉末試料の紫外可視吸収スペクトル測定の一般性を確立することを目的として,様々な有機粉末試料について光導波路スペクトルを測定した.その結果,光導波路分光法を用いると,様々な有機化合物の粉末試料について,試料化合物の希釈をすることなく,試料化合物そのままの状態の紫外可視吸収スペクトルが,容易に得られる場合のあることがわかった.しかし,化合物によっては吸収スペクトルが得られない場合もあることがわかった.
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