研究課題/領域番号 |
17350018
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
俣野 善博 京都大学, 工学研究科, 准教授 (40231592)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,090千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2006年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | ビスマス / 高原子価 / ビスムトニウム塩 / アルコール / 光カチオン重合 / 開始剤 / 酸化剤 / 増感剤 / 酸化 / 光重合開始剤 / ビニルエーテル / エポキシド / カチオン重合 / 光重合 / 光反応 / カルボイル化合物 / カルボニル化合物 / 置換基効果 / 立体効果 / 水素引き抜き |
研究概要 |
本申請課題では、ビスマスの特徴が最大限に発揮された効率的な単位反応の開発をめざし、「高原子価有機ビスマス化合物を用いた高効率酸化反応および重合反応の開発」を課題として研究を進めてきた。三年間にわたり、特に『テトラアリールビスムトニウム塩を用いたアルコールの酸化』、『テトラアリールビスムトニウム塩を開始剤とする光カチオン重合』、および『光重合開始剤として利用するための新しい増感剤の開発』に重点をおき、さまざまな角度から検討を行った。最初の課題では、塩基共存下、ビスムトニウム酸化剤が一級および二級アルコールをそれぞれアルデヒドおよびケトンへ効率よく酸化することを見出した。また、ビスマス酸化剤の酸化効率が、ビスマス上のアリール基の立体効果および電子効果の影響を強く受けることを明らかにした。さらに、得られた知見に基づき、新しいビスマス酸化剤を数種類開発した。二番目の課題では、ピレニル基を有するビスムトニウム塩の光分解反応を詳しく調べたうえで、このビスムトニウム塩を開始剤とするオキシランおよびビニルエーテルの光カチオン重合反応系を確立した。重合反応は高圧水銀灯で短時間光照射を行うだけで完結し、対応するポリマーが得られる。ポリマーの収率と重合度は対アニォンの求核性に強く依存し、ヘキサフルオロアンチモナート塩を用いた場合に最も高い効率が得られた。また、当初の計画には入れていなかったが、ビスムトニウム塩を用いた光増感型重合開始剤を設計する過程で、新規増感剤である典型元素置換ポルフィリンの化学を展開し、その吸収特性や電気化学特性を明らかにした。
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