研究課題/領域番号 |
17350030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
築部 浩 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00144725)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
2006年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2005年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
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キーワード | 希土類錯体 / 希土類発光 / アニオンセンシング / デンドリマー / SPR分析 / 近赤外発光 / トリポード / ナノスケール / 分子認識 / ヒスタグタンパク / ナノサイズ / アニオン センシング / 希土類タンパク / トランスフェリン / pH応答性 |
研究概要 |
希土類錯体は磁性や発光性など実用性に富んだ特徴ある物性を示すことから、有望な材料の基盤をなすインテリジェント錯体として注目を集め、錯体化学のみならず、分析化学、生体関連化学、超分子化学をはじめとする化学領域、さらに物理や生物、薬学や医学などとの学際領域で活発な研究がなされている。しかし広く研究の行われてきた遷移金属錯体とは大きく異なり、高配位性や動的な速度論をもつ希土類錯体の化学には多くの未知な点が残され、特に合成化学の立場から高次機能を賦与することには実際上の制限は大きい。 本基盤研究では、平成17年度に長寿命発光を示すトリポード型配位子-希土類錯体を系統的に.開発し、それらの発光特性を活用したアニオン認識系の構築に成功を収め、平成18年度にはその成果に基ずいて優れた基質認識機能をもつ希土類錯体センシング系の創出とナノサイズ化による高次機能の発現を実現した。その結果、新たなアニオン応答発光性を示す希土類錯体の開発指針を確立するとともに、近赤外発光を与えるデンドリマー型希土類錯体によるアニオン認識系の構築、表面プラズモン共鳴分析装置用の金薄膜上に固定化した希土類錯体によるヒスチジンタグ-タンパクの検出や分離など、希土類錯体化学の特性を活用したナノサイズでの超分子認識系の開発が可能となった。特に、生体タンパクを標的とする表面プラズモン共鳴分析系の開発や、巨大デンドリマーを配位子とする近赤外発光特性をもつ希土類錯体系の構築などの研究成果は、ナノサイズでの分子認識過程において有効に働く希土類錯体の開発研究に端緒を拓いたものとして重要である。
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