研究課題/領域番号 |
17350101
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三宅 通博 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (30143960)
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研究分担者 |
松田 元秀 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (80222305)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,070千円 (直接経費: 15,500千円、間接経費: 570千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2006年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2005年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
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キーワード | 廃棄物再資源化 / ニッケル水素2次電池 / 固体酸化物燃料電池 / 環境材料 / メタン改質 / 触媒 / アノード材料 / 酸化ニッケル / 廃ニッケル水素2次電池 / ニッケル / 燃料電池 |
研究概要 |
本研究は、廃棄物の再資源化およびクリーンエネルギー創出の立場から、ニッケルをはじめ種々のレアメタルを含有するニッケル水素2次電池廃棄物から高性能のメタン改質触媒を抽出し、さらにその触媒を用いて、メタンが利用できる低温作動型の固体酸化物燃料電池(SOFC: Solid Oxide Fuel Cell)の燃料極を開発することを目的として行われた。 高効率メタン改質触媒の開発に関しては、ニッケル水素2次電池廃棄物から触媒として利用可能なレアメタル化合物の抽出法を検討し、得られた化合物の触媒性能を評価した。その結果、ニッケル水素2次電池廃棄物に酸およびアルカリ処理を施すことにより、メタン乾式改質触媒性能を示す3種類のレアメタル化合物(酸化ニッケル系化合物、酸化セリウム系化合物、ランタンコバルト系複合酸化物)の抽出に成功した。中でも酸化ニッケル系化合物は、特異なメタン転化挙動を示し、試薬の酸化ニッケルより優れたメタン乾式改質触媒性能を示すことを見いだした。 SOFC燃料極材料の低コスト開発に関しては、ニッケル水素2次電池廃棄物から抽出した酸化ニッケル系化合物を用いて燃料極を作製し、その電極特性を700℃で評価した。抽出した酸化ニッケル系化合物が優れたメタン乾式改質触媒性能を示すことより、燃料にメタンを用いるダイレクトメタンSOFC燃料極としての利用が期待されるが、現有装置の都合上、燃料に3%加湿水素を用いて、利用の可能性を検討した。その結果、廃棄物から抽出した酸化ニッケル系化合物を用いて作製した燃料極は、試薬の酸化ニッケルを用いて作製したものよりも、高い出力密度を示した。この性能差は、抽出した酸化ニッケル系化合物中に共存するコバルトが粒子の連結性を高め、燃料極の材料抵抗を低下させたことにより生じたと考えられ、抽出した酸化ニッケル系化合物は低温作動型のSOFC燃料極材料として利用可能であることを見いだした。
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