研究課題
基盤研究(B)
カーボンナノチューブ(CNT)は、直径が1-10nmで長さはミクロンからミリメーターまで及ぶ。機械的に強靭であり、化学的に安定で、電気伝導性を持つなど、さまざまな応用が期待される。本研究では、このようなCNTの特徴を生かす応用として、生体分子を固定するナノ反応場を選び、CNTネットワークの形成、特に、架橋CNTの成長と生体分子固定基板としてのCNTシート形成の研究を行った。また、生体分子との相互作用を検出するセンサーや、生体中の有害物質を除去する吸着剤への応用を目指して、CNTへのDNAやタンパク質分子の吸着特性を研究した。化学気相成長(CVD)によるCNT成長においては、加工基板上でCNTが架橋成長するのを確認した後、予め架橋成長したCNT上にFeまたはCoを蒸着し、CNT上の微粒子からCNTがさらに成長することを試みた。この結果、CNTが空中に固定されたCNTから成長する様子が観察され、CNTネットワーク形成に新たな手法を得ることができた。この手法は、CNTの成長起点を空間中で観察できるため、成長機構を調べるのに有力である。また、CNTシート形成では、ポーラスシリカを用いた方法を開発し、高密度CNTシートへDNAを安定に固定する方法を確立した。生体分子吸着で重要なのはタンパク質分子である。特に、CNTの医療応用として血漿吸着療法における吸着剤への応用は有望である。本研究では、タンパク質の空間固定の評価方法として赤外振動分光を取り上げ、アビジンやアルブミンの吸着挙動を調べた。その結果、CNTは、高効率でタンパク質分子を吸着することを明らかにした。結論として、カーボンナノチューブ三次元ネットワークを形成し、DNAやタンパク質分子の吸着挙動を調べた結果、カーボンナノチューブ表面は高効率に生体分子を吸着し、さまざまなナノ反応場として有用であることを見出した。
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