配分額 *注記 |
15,110千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 1,110千円)
2007年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2006年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2005年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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研究概要 |
本研究の目的は,シュリンクフィッタ技術を核に高解像ながらも視野が格段に広い新しいタイプの顕微鏡を世界に先駆けて研究開発することである.そのためには,走査レンズ(fθレンズ)を,シュリンクフィッタという新しい機械要素を用いて構成することが必要不可欠となる.これまでの研究で,解像度が対物レンズ換算で約10倍であり,かつ視野が10mm幅のレーザイメージャーの開発に成功した.今回のレーザスポットの目標は,これまでの3μmから1μmへ結像面のレーザスポットを微細化することである.この目標にしたがい,より解像度を向上させたレンズ設計に挑戦し,試作したが,fθ特性とテレセントリック性を同時に満足するようなレンズ設計は難しいことが分かった.そこで,解像度は犠牲になるが,走査幅を10mmから50mmに広げることにした.スポット径は10μmとなるが,超広視野化のレーザ顕微鏡を開発する目的にはそっている.光学設計ソフトCodeVを使用して,5枚組のレンズを設計した.レンズと鏡筒などを外注し,寸法と真円度を測定した.その後,シュリンクフィッタをNC旋盤で自作し,レンズを鏡筒に組み込んだ.走査用レンズを光学ベンチ上に搭載して,結像面上でのレーザの結像性能を調べた.使用した半導体レーザの波長は405nmである。主走査方向のスポット径は,光軸中心では設計値通りの値となったが,走査幅両端近くでは倍近くの値になった.副走査方向のスポット径は走査幅全域で設計値通りの値となった.この原因を探るために考え得る可能性を一つずつつぶしていった.最終的には原因を特定することができた.結果的には,走査幅50mmで解像度約6μmの超広視野のレーザ顕微鏡を試作することができた.
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