配分額 *注記 |
14,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 1,110千円)
2007年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2006年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2005年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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研究概要 |
本研究期間内に本研究によって得られた成果の概要はつぎのとおりである. 1.速度の異なる二つの平行な亜音速流れが先細ノズルに流入し,背圧まで膨張する過程において複合チョークを生じさせる実験装置を製作し,ノズル上流のよどみ点圧力と背圧の比,ノズルをとおる質量流量,およびノズル出口における速度分布の間の関係を種々の形状のノズルに対して実験的に詳細に調べ,複合チョークに関する基礎資料が得られた. 2.上記の複合チョーク流れに関して数値解析を行い,ノズル出口近傍における音速線の形状と複合チョーク圧力比の関係などを調べた.その結果,複合チョークは音速線がノズル出口で閉じた瞬間に生じ,複合チョーク圧力比はノズル出口速度分布が一様と仮定する単一流れのチョーク圧力比より小さく,ノズル出口速度分布が一様速度分布から離れるほど小さくなることが明らかになった. 3.流れが複合チョークしている状態でも,ノズル出口近傍の流れはノズル下流の背圧を下げると変化し,出口における断面平均マッハ数は1より大きく,流れは超音速である.これは,複合チョークはノズルの出口断面で生じるのではなく,出口より上流のある区間にわたって生じることを示している. 4.複合流れにおける音波,すなわち複合音波の実験装置を製作し,可視化による複合音波の形状の観察と圧力計測による伝ぱ速度の測定を行った.複合音波はノズル内で分枝した三次元形状をしているが,伝ぱ速度は従来の一次元モデルによる値に大体等しい.複合流れがチョークし,さらに膨張する場合には複合衝撃波が形成され,流れは極めて複雑となる.
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