研究課題/領域番号 |
17360089
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近久 武美 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00155300)
|
研究分担者 |
田部 豊 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80374578)
菊田 和重 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (90214741)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
14,980千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 780千円)
2007年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2006年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2005年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
|
キーワード | 燃料電池 / PEFC / 固体高分子 / 生成水 / 凍結 / 二相流 / 可視化 / 拡散層 |
研究概要 |
セパレータ流路形状および拡散層(GDL)の空隙率や繊維構造等が電池性能に対して及ぼす影響について研究を行い、前年度においてガスが拡散層下層に潜り込むような現象仮説を提案した。今年度はこの仮設の検証を目的として、電池内の気体流動分布計測や電流密度分布計測を行った。その結果、GDL面内をガスが流動する可能性は低いが、触媒層近傍の凝縮水の排出には不安定な現象があり、これが上記仮説に類似した現象を生じさせているものと推察された。本現象は、凝縮水を適切に排出する手がかりを含んでおり、良好な電池性能を得るための知見を得た。 次に、低温起動特性を調べるとともに電池内の凍結現象を把握することを目的として、温度条件と起動特性に関する実験、ならびに凍結部の実体顕微鏡観察を行った。その結果、起動初期の電解質膜内への生成水逆拡散特性およびその後の凍結にいたる現象を明らかにすることができた。また、困難な電池内の氷結部写真撮影を可能とする技術を確立することができた。さらに本手法を用いて、凍結が主として触媒層とMPL層の間で生じており、またリブ下に比べてチャネル下により多くの氷層が形成されていることが示唆された。一方、格子ボルツマン法をベースとして、凝縮水挙動の先駆的な数値シミュレーション法の開発を行い、撥水特性や多孔質孔径が凝縮水の排出に及ぼす影響を解析した。 以上、GDL内の気液移動特性および低温起動時の凍結挙動に関する新知見を得たほか、氷結晶の観察技術および気液挙動の数値シミュレーション技術を発展させることができた。
|