研究課題/領域番号 |
17360111
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
竹内 昌治 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90343110)
|
研究分担者 |
鈴木 宏明 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20372427)
野地 博行 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00343111)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 15,600千円)
2006年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2005年度: 9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
|
キーワード | リポソーム / MEMS / MicroTAS / マイクロフルイディクス / マイクロフルイディスク |
研究概要 |
本研究では、直径の揃ったリポソームを効率的に作成するデバイスを検討した。第一に、従来法を含めてリポソームの調整に関して検討した。リポソームの作成には、従来、水和法と呼ばれる方法が用いられてきた。まず、脂質をクロロホルムなどの揮発性の有機溶媒に混入させ、ガラス面にたらした後、有機溶媒を完全に乾燥させ脂質だけの膜にする。その後、水を徐々に加えることによって、脂質膜をガラス面から引き剥がし、リポソーム膜を作成するという手法であった。また、エレクトロフォーメーションと呼ばれる、リン脂質膜で覆われた基板に電圧を印加することによって、膜を剥離させ、一層の脂質2重膜で構成されたリポソームを得る方法があった。これは、他の一般的な方法に比べ、一枚膜構造を得られやすい、比較的大きさが揃っている、などの特長があった。本研究では、まずこれらの2つ方法についてMEMS技術との整合性も含めて検討した。その結果、どちらもジャイアントリポソームが作成できるが、水和法の場合、リポソームの中にリポソームが存在する頻度が多く、また膜の厚さにもムラがあるように観察されることが分かった。次に、これらの研究を踏まえて、新規なリポソーム作成技術を創出するために、マイクロ流体デバイスを利用してエマルジョンを作成する要領で、均一直径のリポソームを作成する方法を試みた。マイクロ流路の濡れ性を変化させることで、W/O/Wのエマルジョンを作成することが一般的であるが、本研究では、同軸のFlow-Focusingデバイスを作成することで、濡れ性を変化させることなくW/O/Wエマルジョンを作成することに成功した。今後、ベシクル内のオイル層を薄くしていくことによって、リポソームのような脂質2重膜ベシクルが作成できる。さらにマイクロ流体デバイスが均一直径のベシクル作成には適している。したがって、これらの技術を利用することで、均一直径リポソーム作成への足がかりができたと考えている。
|