配分額 *注記 |
14,930千円 (直接経費: 14,300千円、間接経費: 630千円)
2007年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2005年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
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研究概要 |
大気圧で発生する放電プラズマプラズマ中に存在するラジカルはガス処理における化学反応を促進するうえで重要な役割を果たすと言われている。 本研究では,これまで観測することが難しいとされていたヒドロキシラジカル(OHラジカル)をレーザ誘起蛍光法(LIF)により可視化することに成功した。 放電極としてギャップ長3cmのノズル対平板電極(ラジカルインジェクション)とギャップ長5cmのノズル付パイプ対平板電極(ラジカルシャワー)を使用し,電極間のラジカル分布について調べた。ストリーマの特徴(枝分かれ,枝の太さと長さ,先端の状態等)を明らかし,OHラジカルとの関係を調べた。その結果,基底状態にあるOHラジカルはストリーマ放電により生成し,数kHz以上で繰り返すストリーマによるパルス状の放電では,次のストリーマの発生までOHラジカルは減衰しながらも存続していることがわかった。定常状態では,ストリーマの分布とラジカルの分布はほぼ一致し,拡散の影響は極めて少ないことがわかった。OHラジカルの濃度は観測雰囲気に含まれる水分の量に依存し,処理ガスの成分として窒素酸化物(NO)をリアクタに導入するとOHラジカルは放電化学反応で消費されるため検出されるLIF信号は低下することカミわかった。 また,パルスプラズマジェットにもLIF法を適用し,プラズマの発光領域外においてもOHラジカルが存在することがわかった。この知見は表面処理を行う上で,処理対象とプラズマとの位置関係を決める上で重要な指針を与えるものである。
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