研究課題/領域番号 |
17360135
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡田 至崇 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (40224034)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
9,510千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 量子ドット / 自己形成法 / 希釈窒化物半導体 / 歪み制御 / 分子線エビタキシー / 高効率太陽電池 / 歪み補償成長法 / 分子線エピタキシー / 超格子 / 歪み報償法 / 自己組織化量子ドット / GaInNAs / 窒素ラジカル / 光エレクトロニクス |
研究概要 |
(1) GaNAs希釈窒化物半導体を用いて自己組織化lnAs量子ドットの多重積層化に関する研究を行った。GaNAsの格子定数は、少量の窒素の添加によりGaAsの格子定数より小さくできるため、量子ドット部で残留する圧縮歪みとは逆向きの引張り歪みにより歪みを補償することが可能となり、平均的な歪みエネルギーを相殺させることができる。成長条件の最適化を行った結果、30層以上の多重積層量子ドット構造を作製し、10^<12> cm^<-2>台の超高密度な多重積層量子ドット構造を実現することに成功した。 (2)最適化されたイオン除去電極の下で活性なイオン種を取り除きGaInNAs量子ドットを作製する方法を研究した。また発光特性の改善を目的としてGaAsSb歪み緩和層で埋め込む構造を検討した。埋め込み層であるGaAsSbの格子定数をGaAsとGaInNAsの間になるように制御することにより、GaInNAs量子ドットに加わる局所的な歪みを低減できるため、長波長側での発光や、ヘテロ界面で発生しやすい非発光再結合中心を減少させることが期待できる。加えて、GaAsSbとGaInNAsとのバンドオフセットの観点から、量子閉じ込めが強い状態を維持でき、発光強度の温度依存性が改善できると考えられる。本研究では、GaAsSb歪み緩和層を用いてGaAs(001)基板上に自己組織化Ga_<0.6>In_<0.4>N_<0.012>As_<0.988>量子ドットを作製し、発光特性について評価を行った。GaAs_<0.821>Sb_<0.179>歪み緩和層の導入による成長後の表面は非常に平坦なものが得られた。また歪み緩和層の導入により発光ピークが長波長化し発光強度も増大した。したがってGaInNAs量子ドット部での局所的な歪みの緩和、及びヘテロ界面の品質が改善されたことから、長波長帯光デバイスへの応用が期待される。
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