研究課題/領域番号 |
17360170
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
|
研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
王 学論 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (80356609)
|
研究分担者 |
小倉 睦郎 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (90356717)
永宗 靖 (長宗 靖) 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノテクノロジー研究部門, 主任研究員 (20218027)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
12,160千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 660千円)
2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2006年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
|
キーワード | 発光ダイオード / 光取出し効率 / 自然放出光 / 形状基板 / 量子井戸 / 内部量子効率 / 量子細線 / 指向性 / V溝基板 / 導波路 |
研究概要 |
化合物半導体高効率発光ダイオード(LED)は21世紀の省エネルギー・長寿命の照明光源として大きな注目を集めているが、従来の平坦基板LEDの場合、界面での全反射、電極による遮蔽、基板による吸収などの原因によって半導体内部で発生した光を高い効率で外部へ取り出すことは非常に難しい。本研究は、予め加工を施した形状基板上への選択成長に基づく自然放出光の制御技術を利用し、従来デバイスの光取出し効率を遥かに超える半導体LEDをより簡単なプロセスで実現することを目的として、以下の重要な成果が得られた。 1.電流注入・発光領域分離型LEDの提案・試作:我々は形状基板上に成長した半導体ナノ構造のバンドギャップエネルギーが結晶面によって変化する性質に着目し、電極による光の遮蔽を大幅に抑制できる電流注入・発光領域分離型という新しいタイプのLEDを提案した。すなわち、電流注入のためのオーミック電極をバンドギャップエネルギーの高い結晶面にのみ選択的に形成し、注入されたキャリアがバンドギャップエネルギーの低い結晶面に移動してから発光させることによって、従来構造で問題となっていた金属電極による光の遮蔽を完全になくすことが原理的に可能になった。 2.新しい自然放出光の高効率制御現象の発見:V溝形GaAs基板の(001)平坦面に成長した横幅1μm以下の量子井戸発光の外部取出し効率および内部量子効率はともに、量子井戸構造の周辺をA1組成の高い障壁層で囲むことにより、飛躍的に向上される現象を発見した。具体的に、Al_<0.65>Ga_<0.35>As障壁層で囲んだGaAs/Al_<0.3>Ga_<0.7>As量子井戸の自然放出光は60%を超える効率で外部へ取り出せ、また室温における発光の内部量子効率はAl_<0.65>Ga_<0.35>As障壁層のない試料に比べて10倍以上も高いことが判明した。現在、この現象を利用した高効率LEDの開発を進めている。
|