配分額 *注記 |
8,260千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 660千円)
2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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研究概要 |
本研究では,古いフィルム映像の劣化を修復するディジタル信号処理について次のような手順で研究し,成果を得た. 1. ブロッチは時間的な不連続性のため,時間軸上の信号処理を行うことにより除去することができる.ブロッチの発生と検出に関する確率モデルを考案して,理論計算と数値実験を行った.この結果,提案するモデルが妥当であることが確認された.また,本モデルに基づくブロッチ検出・除去アルゴリズムが従来法よりも優れた能力を有することを確認した. 2. 人工的にフリッカを付加した映像に対して,M推定を用いた高速なフリッカ除去法を提案し,性能評価実験を行った.その結果,本提案法によって得られた参照画像を用いることにより,提案法では従来法と比較して計算時間が19分の1に改善された. 3. MRFモデルに基づく高速かつ高精度なブロッチ検出法を研究した.人工的にブロッチを付加した映像に対して提案法の性能評価実験を行った.その結果,本提案法は、これまでに提案されてきたMRFモデルに基づいた検出法と比較して計算時間が5分の1に改善された.また,移動物体のエッジに起因する誤検出されたピクセル数が大幅に減少されたことを確認した. 4. フリッカ除去およびブロッチ検出のための参照画像の作成法を研究した.人工的にフリッカとブロッチを付加した映像に対して性能評価実験を行った.その結果,フリッカとブロッチの影響を抑制した参照画像が得られることを確認した.
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