配分額 *注記 |
16,410千円 (直接経費: 15,300千円、間接経費: 1,110千円)
2007年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2006年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2005年度: 7,400千円 (直接経費: 7,400千円)
|
研究概要 |
自動車,飛行機,ロボット,生産システム,化学プラントなどのように,微分方程式によって表現される物理系と,プログラムによって実現される論理(if-then規則など)から成る動的システムはハイブリッドシステムと呼ばれ,そのシステムの制御に関する研究は,近年,制御工学分野で最も注目されており,論理的情報処理を含む制御系,すなわち次世代の知的制御系の設計論を構築することを目指して,多くの研究者が精力的に研究してきている.しかしながら,いまだに実際に本制御論を適用した実用例は稀少である.そこで,本研究では,こうした背景のもとに,計算効率のよいモデリング手法の開発,確率を用いた可制御性解析,ハイブリッドシステムのモデル予測制御の高速解法,および,歩行ロボットへの応用による検証の4つの観点から実用的な制御系設計のためのシステム論の構築を目指した.より具体的な研究成果としては,まず,離散ダイナミクスを,ハイブリッドシステムの最適制御問題を効率よく解くのに適したモデリング法を開発した.また.サンプル値型ハイブリッドシステムモデルを提案し,その効率的解法を提案した.つぎに,ハイブリッドシステムの可制御解析に対して,確率的手法を提案し,これまで確定的な手法では解析できなかった大規模な区分的アファインシステムの可制御性解析に成功した.さらに,モデル予測制御では毎サンプリングごとに最適化問題を解くことに注目し,一つ前の解の情報を用いた差分型近似解法や事前計算を取り入れることでオンラインでの計算負荷を低減する手法を開発した.最後に,その応用例として,歩行ロボットの運動制御を考え,経由点を頂点とするグラフを導入し,ある種の区分的アファインシステムとして制御問題を定式化し,有効性を検討した.
|