配分額 *注記 |
15,580千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 780千円)
2007年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2005年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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研究概要 |
本研究課題は,高性能コンクリートの普及を目的して,コンクリートミキサ,コンクリートアジテータならびにコンクリートポンプ等の製造・施工システムの高性能化を図ることである。調査の結果,コンクリートミキサの高性能化がもっとも現実的であり,経済的効果が高いこと,大都市での建設では,設計基準強度100N/mm^2を超える超高強度コンクリート対応の高性能なミキサが必要不可欠であることなどの理由から,コンクリートミキサの開発に絞ることにした。その結果,2軸強制練りミキサに振動付与装置を取り付けた新しい構造のミキサの実用化を行った。初年度は,1相系の可視化モデルコンクリートを用いて,2軸のブレードの回転によって形成されるらせん流動が,相互に衝突しあう領域に形成される局部交錯流動の定量化を試みた。その結果,ミキサの容器形状(深さ,2軸間距離,軸長さ)が異なることによって,局部交錯流動の大きさ,特にせん断流によって形成される圧力の乱れが大きく変化することが明らかになった。2年目は,これらの知見を基に,試験練り用60lの2軸強制練りミキサを製作し,局部交錯流動の乱れを大きくするために,練り混ぜ途中に振動付与を与える機構を組合せた振動付与2軸強制練りミキサを開発した。吸水率が10%を超えるL級再生細・粗骨材を100%用いた再生骨材コンクリートと100N/mm^2以上の高強度コンクリートを対象にして,その性能を評価した。最終年では,さらなるミキサの高性能化を図ることを目的とし,固液2相系の可視化モデルコンクリートを用いて,ブレード先端の圧力変動を計測した。主な着目点は,アーム遅れ角度がせん断流に及ぼす影響である。実験の結果,ミクロ的な練混ぜ性能が良好なミキサの条件としては、局部交錯部の領域が大きくかつ連続性を持つパドル配列を有するものであることが明らかになった。
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