配分額 *注記 |
16,590千円 (直接経費: 15,600千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2006年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
2005年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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研究概要 |
本研究は,車両通過時に道路橋モジュラー型エクスパンション・ジョイント部から発生する騒音について,その発生メカニズム,人間への影響,騒音制御法を解明することを目的とする.その研究成果は以下のとおりである. 1.試験用ジョイント上を実車走行させ,ミドルビーム等の加速度応答,止水ゴム空間からの空隙圧縮音,ジョイント近傍地上と地下ピット内の騒音を同時多点計測して,実車走行時の騒音特性を解明した.また,騒音発生源ごとに騒音制御策を施した実物試験体について実車走行実験を行い,その効果を確認している.これらにより,ジョイント単体での騒音の各周波数成分の発生源,および発生メカニズムが明らかとなった. 2.モジュラー型ジョイントを有する鋼4主桁橋・PC桁橋を対象として,橋桁振動に起因した騒音や車両走行音を含んだ実橋レベルでの騒音を実測し,騒音・振動データを詳細に解析して.複数の周波成分の音源を同時に,しかも時間変化に着目して探査し,ジョイント騒音の各周波数成分の発生源,および発生メカニズムを,構造の固有振動特性および各種空間の音響特性との関連で,解明した.また,A特性補正を施した音圧スペクトルおよびその非定常性から,苦情の要因となり得る騒音周波数成分とその発生源についても考察を加えた. 3.道路橋ジョイント部からの騒音の時間周波数特性を基に,実験室レベルでの音響心理試験を行って,ジョイント騒音の人間への影響を解明した.すなわち,現地実測された騒音を実験室で再現し,走行車両や受音点の違いに着目したアノイアンス実験をシステマティックに行って,人間が不快に感ずる騒音成分の特定を試みた. 本研究を通じ,モジュラー型ジョイント騒音はミドルビーム・止水ゴム部の空間圧縮音によって特徴付けられること,その制御には止水ゴム空間のゴム系材料での充填が効果的であること等,工学的に極めて有用な知見を得た.
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