研究課題/領域番号 |
17360256
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
北田 敏廣 (北田 敏広) 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (40093231)
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研究分担者 |
松岡 譲 京都大学, 大学院・地球環境学堂, 教授 (90109033)
藤原 健史 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (90229071)
倉田 学児 京都大学, 大学院・地球環境学堂, 准教授 (90283506)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
15,520千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 1,020千円)
2007年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2006年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
2005年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 都市大気汚染 / 健康リスク評価 / 大気汚染排出量 / 大気汚染予測モデル / 東アジア / PM10 / 窒素酸化物 / 硫黄酸化物 / 名古屋 / 健康リスク |
研究概要 |
日本のメガシティでは、大気汚染物質の排出量に対する規制が進み工業セクターからの寄与は大変に減った。しかしながら、民生用エネルギー需要の伸び、さらに単体規制の急激な進展にもかかわらず、乗用車数の増加等によって沿道や都市内過密部の大気汚は浮遊粒子状物質、二酸化窒素を中心に今も深刻である。一方、中国等のメガシティにおいては、都市の急激な巨大化に伴う交通インフラ整備の遅れ等により、より深刻な問題を抱えている。また、中国北部の都市に対しては年間のある時期に黄砂という自然の大気汚染ソースがバックグラウンドとして存在する。このような異なる条件のメガシティに対して、人為排出源の制御シナリオに基づく大気汚染の将来予測とそれによる健康リスク評価、さらに、健康リスクと排出源制御に関する相対的な経済評価を提示できるシステムモデルの研究が必要であると考えられる。上記システムの開発を最終のゴールとして、本報告では以下の点の研究を行った。(1)著者らが開発したエアロゾル粒子の成分組成を解像できる全球の輸送/反応/沈着モデルを用いて、中国、日本を含む東アジア・東南アジアの都市におけるSPM濃度および組成を2001年3月の1ヶ月にわたり推定し観測値との比較を行った。さらに、黄砂粒子の影響を強く受けるエリア、バイオマス火災による浮遊粒子の影響を強く受けるエリア等を推定した。また、日本と中国諸都市のSPM濃度の圧倒的な違いを再現できた。ついで、東南アジアのメガシティの例としてジャカルタについてSOx,NOx,03等の大気汚染濃度分布の実態を気象モデルと大気汚染輸送/反応/沈着モデルで明らかにした。さらに、名古屋を例にして過去9年間のデータを用いて、主としてSPM濃度が死亡率に与える影響を統計的に求めた。(2)排出源モデルを開発するとともに、それらの結果とMM5/CMAQモデルを結合し硫黄酸化物と窒素酸化物の沈着量について東アジアを中心にソース・リセプターの関係を解析した。(3)同じく、MM5/CMAQからなるモデルを構築し、東アジアを対象にして、日本のオゾン濃度に対する中国等大陸諸国からの長距離輸送の影響を解析した。
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