研究課題/領域番号 |
17360274
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三田 彰 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60327674)
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研究分担者 |
金子 佳生 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60312617)
西 宏章 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (00365470)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
16,520千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 1,620千円)
2007年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2006年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2005年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | スマートセンサ / システム同定 / ヘルスモニタリング / 制振 / パターン認識 / ニューラルネット / デジタルセンサ / 制振構造 |
研究概要 |
本研究では、主に制振構造物を対象として、これまでの地震観測装置よりも安価で、かつ敷設の容易なデジタルセンサネットワークを提案し、制振構造物の実際の性能をオンラインで把握するためのデジタルセンサシステムのプロトタイプを構築した。また、こうしたシステムの利用を前提とする健全性評価アルゴリズムを多数提案し、その有効性を確認した。提案したデジタルセンサは、小型ネットワーク端末SUZAKUを用いてサーバと通信を行うことによって、データベースを自動的に構築する機能を持つ3成分サーボ加速度センサを内臓したスマートセンサである。小型ネットワーク端末ボードSUZAKU、電源ボード、ADコンバータおよびセンサボードの三層構造からなるもので、高さ5cm、幅5cm、長さ10cmの小型のシステムで、接続の方式を工夫すれば、1000台以上のスマートセンサの接続が可能であることも確認している。スマートセンサネットワークでの利用に適したデータベースの研究も実施した。データの属性を示すメタデータのリレーショナルデータとしての構造を検討し、スター型のデータモデルを構築した。データモデルのプロトタイプをサーバに実装し、必要なデータを容易に検索して、解析することが可能であることを示した。こうしたデジタルなセンサの利用を前提として、制振装置の組み込まれた建物の健全性評価アルゴリズムとして多数の手法について検討した。Parzen Windowによるパターン認識を利用した方法、ニューラルネットを用いた手法、ケプストラム解析を用いた手法、ARMAモデル間の距離を用いた手法などが主なものであり、多くの英文および和文論文としてまとめられた。構造ヘルスモニタリングの根幹となる技術が使える状況となり、今後は実際にこうした仕組みを安全・安心な生活に直接貢献できる形で提供する枠組みをどう構築するかが最大の課題である。この方向に向けて、さらなる研究を推進していきたい。
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