研究課題/領域番号 |
17360299
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
有馬 隆文 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (00232067)
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研究分担者 |
出口 敦 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (70222148)
坂井 猛 九州大学, 新キャンパス計画推進室, 教授 (30253496)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
8,120千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 商業地 / アクティビティ / アイマーク・レコダー / 賑わい / メンタルマップ / バーチャルリアリティ / 想起エレメント法 / アイマークレコーダー |
研究概要 |
中心市街地の再生や回遊性の向上が求められるなか、日本の街路空間は果たして魅力的な場を来訪者に提供でき得ているかという疑問が研究の動機である。本研究では日本と欧州の中心市街地における街路環境、とくに店舗ファサードのデザインと歩行者のアクティビティとの関係を、人間が感じる五感(視覚・聴覚・嗅覚などの)の視点から明らかにした。 研究の成果として、店舗ファサードの開放性は業種と大きく左右されるが、開放性が大きい店舗ほど五感を刺激する仕掛けや街路への溢れ出しが多くなり、さらにはアクティビティも多様で、人間が主体となった街路空間が形成される。また、店舗ファサードの開放性は、歩行者の評価(賑わいや好き嫌い)とも関係が見られ、ファサードの開放性は街路デザインの重要な要素であることを定量的分析から実証できた。 また、日本の商業地街路におけるアイマーク・レコーダーによる注視実験によると、商業地における視覚体験は人と店舗ファサード要素が主であり、一方、建築や道路の視覚体験は小さいため、人の多さ・店のデザインの在り方が街路の評価に大きく影響することを明らかとした。 以上のことをまとめると、近年、中心市街地では建物の大型化や共同化が進み、各店舗のファサードを内包した近代的な建物が増加しているが、このような建物の造りは街路空間の魅力向上には全く寄与できない。むしろ路面設置型の店舗を推進し、街路空間が主体となる空間整備や開放的な路面店のデザインルールの設定を積極的に推進すべきであると言える。
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