配分額 *注記 |
12,940千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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研究概要 |
本基盤研究では,半導体加工技術を利用して複数半導体ゲージから構成されるマイクロセンサーを製作し,それを金型の適切な箇所に内蔵させ,加工中の金型の微小変形とその分布を測定することにより,塑性の変形形態や素材変形に伴う複雑な事象を計測する新しいセンシングシステムを提案した.また,具体的には板材曲げ加工を例に挙げ,マイクロセンサーの設計,開発を行い,曲げ加工中の材料変形抵抗や曲げ角度の測定を行った. 曲げ加工における材料の塑性変形及び金型の弾性変形を有限要素法シミュレーションを用いて解析し,マイクロセンサーを用いたセンシングシステムに最も適した金型形状,センサーの形状などの設計を行った.シリコンウエハ上に数百ミクロンサイズの抵抗線を複数パターニングし,半導体プロセスにより半導体ゲージを実際に製作した.完成した数mmサイズのセンサーチップを金型に埋め込み,曲げ加工時の応力分布を直接測定することができた. 設計・開発したマイクロセンシングシステムを用いて,曲げ加工時の曲げ角度をリアルタイムでモニタリングすることが可能であることが分かった.このようなセンシングシステムを用いることにより,金型の内部変形情報を定量的に,リアルタイムに評価することができる.また,これらの情報を融合することにより,素材と金型の接触情報や素材の局部変形状態などの計測対象を求めることが可能となることは今後の塑性加工,あるいは,モニタリングしにくいような物理現象に対しても,この研究成果を応用していくことが十分可能である.
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